6/14米国株式市場はダウ平均7日ぶり反落。FOMC受けて。あと2回の追加利上げ示唆。

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6/14(水)の株価

前日比(%)
日経平均33,502.42円+1.47
ダウ平均33,979.33ドル-0.68
S&P5004,372.59ドル+0.08
ナスダック13,626.48ドル+0.39
ラッセル20001,874.10ドル-1.17
米10年国債3.792-0.91
恐怖指数(VIX)13.98-0.73

14日の米国株式市場は、ダウ平均7日ぶり反落。FOMC受けて。あと2回の追加利上げ示唆。

14日の米国株式市場は、ダウ平均は7日ぶりに反落。S&P500、ナスダック総合指数はプラス圏内となった。

FOMCを受けて売りが強まった。FRBは市場の予想通りに利上げを一時停止したものの、注目のFOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)で、あと2回の利上げの可能性を示唆した。市場ではあと1回と見られていただけに、株式市場ではネガティブ・サプライズとなった。

短期金融市場では年内利下げの可能性が完全に後退し、7月の追加利上げの可能性を高めている。確率は70%程度に上昇。しかし、2回目の追加利上げについては、まだ可能性は低いと捉えている。FRBは追加利上げは指標次第と言及しており、この先の指標を確認したい意向もあるようだ。

その後のパウエルFRB議長の会見を受けて、米株式市場は下げ渋り、ナスダックはプラスを回復。議長は「休止は利上げペースを緩やかにすることの継続。ゴールに近づくにつれ、利上げは控えめにするのが筋」などと、比較的タカ派なトーンが控え目になっている点を株式市場は評価した模様。

しかし、市場が期待している利下げについては「2、3年先の話。商業用不動産の損失が発生すると予想」などと述べたこともあり、ダウ平均はプラス圏は回復できていない。

FOMC金利据え置き、ほぼ全員が利上げ再開予想とパウエル議長

  • 金利据え置きで、追加情報と政策への意味合いを精査できる
  • フェデラルファンド誘導目標レンジは5-5.25%

米連邦公開市場委員会(FOMC)は13、14日に開催した定例会合で、主要政策金利を据え置くことを決定。過去1年余り続けてきた利上げをいったん停止した。ただインフレ沈静化に向けて引き締めを再開する可能性が高いとのシグナルも発した。市場の見通しより多い追加利上げを予想している。

政策決定後に発表された声明では、「今会合で誘導目標レンジを据え置くことで、委員会は追加の情報と金融政策への意味合いを精査できる」と記された。

今回の政策決定は全会一致だった。フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジは5-5.25%。

同時に発表されたFOMC参加者による最新の経済・金利予測では、中央値で政策金利が年末までに5.6%に上昇すると予想されていることが示された。前回の予測では5.1%だった。今回の予測では、FOMC参加者18人のうち12人が5.5-5.75%の中央値レンジ、ないし同レンジを上回る予想を示し、インフレ抑制のため追加引き締めが必要との考えで大半の当局者が一致していることが示された。

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は会合終了後の記者会見で、インフレを鈍化させるためには2023年中に「幾分か」の追加利上げが適切になると、ほぼ全ての政策当局者が予想していると説明。7月にも追加利上げがあり得るかについては明言を避けた上で、7月は会合をしてみないと結果が分からない「ライブ」なFOMC会合になると強調した。

また「インフレ圧力は高い状態が続いており、インフレ率を2%に戻すプロセスにはまだ長い道のりが残されている」と語った。

その上で、これまでの速いペースでの利上げを踏まえ、FOMCは今会合で金利を据え置くことが「賢明と判断した」とし、利上げ停止は政策措置のペース鈍化の継続だと説明した。

「われわれの政策は広い領域をカバーしたが、引き締めの十分な効果はまだ実感されていない」と議長は述べた。

インフレについては、議長自身を含めた当局者はリスクが上方向に傾いているとなお考えていると指摘。ただ対応が少な過ぎるリスクと多過ぎるリスクは「均衡の取れた状況に近づきつつある」と述べた。

利下げはインフレが顕著に鈍化してからのことなので、「2年ほど先」になる可能性が高いとの認識を示した。

政策金利を引き上げるペースと水準に関する記者の質問に対し、「それら2つを別々の変数だと考えた場合、今回のスキップ(利上げの一回見送り)は、いやスキップと呼ぶべきではなく、この決定は理にかなっている」とパウエル議長は述べた。

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