1/19米国株式市場は続落。利上げ継続による景気減速を警戒。

経済ニュース相場分析

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1/19(木)の株価

前日比(%)
日経平均26,405.23円-1.44
ダウ平均33,044.56ドル-0.76
S&P5003,898.85ドル-0.76
ナスダック10,852.27ドル-0.96
ラッセル20001,836.34ドル-0.97
米10年国債3.399+0.59
恐怖指数(VIX)20.52+0.18

19日の米国株式市場は、3指数共に続落。利上げ継続による景気減速を警戒。

19日の米国株式市場は、3指数共に続落。

今週の弱い米経済指標を受けて、米株式市場はFRBの利上げペース縮小期待からの買いのモメンタムを後退させ、景気後退懸念に火をつけている。ダウ平均はこの3日間の下げで年初の上げの大半を失った格好。

取引開始前に米新規失業保険申請件数が発表され、予想以上に少なかったが、景気減速の中でも労働市場は依然として弾力的であることが示唆された。大手のIT・ハイテク企業から大量解雇が報告されているにもかかわらず、米労働市場のひっ迫感はなお緩んでいない。FRBが快く利上げサイクルを終了するには、労働市場が緩む必要がある。市場は、インフレ鈍化の兆候にもかかわらず、FRBが利上げを継続することへの懸念を強めているようだ。

市場は最新の経済指標とFRB幹部の発言を分析し、金利がどの程度まで上昇するのかの手掛かりを探っている。利上げペースは次回FOMC以降に緩む可能性はあるものの、ターミナルレート(最終到達点)自体は5%超の水準までFRBは利上げを継続するとの見方が中心となっている。

きょうは銀行株が軟調に推移し、市場の重荷となったほか、産業株も軟調。IT・ハイテク株も戻り売りに押された。アメックス<AXP>などカード株が軟調。消費者金融のディスカバー・ファイナンシャル<DFS>の決算を嫌気。貸倒償却額が予想以上だったほか、貸倒償却率も予想を上回った。また、今年の貸倒償却率が3.5-3.9%に膨らむ可能性を示唆したことも警戒感を高めた模様。

ブレイナードFRB副議長、インフレ抑制へ高金利「しばらく必要」

  • 次回FOMCでの利上げ幅やピーク金利についての考えは明示せず
  • 「十分に抑制的な金融政策」がしばらく必要になる-シカゴで講演

米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード副議長は、インフレには減速の兆しが見られるがなお高過ぎるとし、これをさらに抑制するには金利を高い状態でしばらく維持する必要があるとの見方を示した。

ブレイナード副議長は19日、シカゴ大学ブース経営大学院でのイベントで講演。「インフレは最近緩やかになったものの、依然として高い水準にあり、これが持続的なベースで2%に下がることを確実にするには、十分に抑制的な金融政策をしばらく続ける必要があるだろう」と述べた。発言内容は事前原稿に基づく。

1月31日に始まる次回連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅を0.25ポイントに縮小する是非について、考えを明示するには至らなかった。政策金利が今年、どこまで引き上げられるかについての言及もなかった。

ブレイナード氏はここ数カ月の経済データが消費者需要の冷え込みと賃金の伸び減速、金融の引き締まりを示唆したと指摘し、40年ぶりの高水準に昨年急伸したインフレを抑え込もうとする当局の取り組みが、いずれも好ましい結果をもたらしたと述べた。

12月のFOMCで利上げ幅がそれまでの0.75ポイントから0.50ポイントに「ダウンシフト」したことについて、ブレイナード氏は「政策金利は十分に抑制的な水準に近づいており、われわれの2大責務に関連したリスクを考慮すると、ダウンシフトはより多くのデータを評価することを可能にする」と述べた。

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