5/30米国株式市場はまちまち、債務上限懸念が重し エヌビディア高い。

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5/30(火)の株価

前日比(%)
日経平均31,328.16円+0.30
ダウ平均33,042.78ドル-0.15
S&P5004,205.52ドル+0.00
ナスダック13,017.43ドル+0.32
ラッセル20001,767.29ドル-0.32
米10年国債3.698-1.94
恐怖指数(VIX)17.48+0.00

30日の米国株式市場は、まちまち、債務上限懸念が重し エヌビディア高い。

30日の米国株式市場は、ダウ平均は小反落。S&P500とナスダックプラス圏を維持。

先週末に米債務上限問題がバイデン大統領とマッカーシー下院議長の間で合意した。今後は議会審議に移り、明日31日にも採決したい意向。下院共和党の強硬保守派など反対の議員もおり、早期に可決できるかどうかはなお未知数だが、債務不履行(デフォルト)は回避できると見られているようだ。

市場からは、「今後の議会での採決はまだ小さなリスクをもはらんでいるが、最大のリスクは政治的圧力によって合意形成が妨げられることだ」と指摘したうえで、「合意が成立し、それが今週中に両院を通過する可能性が非常に高い」と述べた。

市場はもともと楽観視していた面もあったが、実際に合意に達したことにより、若干リスクムードが高まっている。その一方で今回の合意により、市場は本格的にFRBの追加利上げ動向に関心を集中させており、株式市場は慎重姿勢も垣間見せている。

市場は6月13、14日のFOMCでの利上げ確率を60%程度で見ている。利上げを見込んでいるものの、確信までには至らない状況。7月FOMCまでであれば、1回ないしは2回の利上げの可能性を75%程度で見ている状況。その中で6月、7月の連続利上げの可能性は20%程度。

いつもの通りに経済指標次第といった雰囲気で、その意味では今週金曜日の米雇用統計、そして、FOMC結果発表前日13日の米消費者物価指数(CPI)を確認したい意向が強い。現時点ではどちらの指標の予想も前回から若干の低下が見込まれているものの、利上げができないほどではない。FOMC委員の中でも追加利上げと据え置きで意見が分かれる中、指標の強弱が明確になれば、方向感ははっきりとする。しかし、そうでない場合は複雑になりそうな局面ではある。

IT・ハイテク株は本日も堅調な展開となった。エヌビディア<NVDA>が買いを先導し、初の400ドル台に乗せた。チップメーカーとしては初の時価総額1兆ドルを一時突破。人工知能(AI)関連のリード役として同社株への期待が沸騰している。さすがに割高感は否めないものの、景気の先行きへの不透明感が強く、投資家が他のセクタ-に二の足を踏む中、唯一の光に資金が吸い寄せられているようだ。

米債務上限合意、共和党の保守強硬派から批判噴出-「報い」を警告

  • 下院共和党は合意によって「ばらばらに引き裂かれた」-ロイ議員
  • 合意は実現不可能だ-「フリーダム・コーカス」のペリー会長

米共和党の強硬派議員らは、米国のデフォルト(債務不履行)回避を目指したホワイトハウスとマッカーシー下院議長の合意に対し、報復すると警告した。

チップ・ロイ下院議員(テキサス州)は30日、下院共和党は合意によって「ばらばらに引き裂かれた」とし、「たとえ何が起きようとも、報いを受けることになるだろう」と語った。

同議員の他、共和党保守強硬派の下院議員連盟「フリーダム・コーカス」のメンバーは、マッカーシー議長の更迭を求めるかどうかまでは記者会見で言及しなかった。ただ、同議連の幹部らは激しい言葉で合意を非難している。

「フリーダム・コーカス」の会長を務めるスコット・ペリー議員(ペンシルベニア州)は、合意は「実現不可能」だと発言。議連メンバーは議会通過の阻止に全力を尽くすと述べた。

アンディ・ビッグス議員(アリゾナ州)も「私のワシントンでの経験で最も忌まわしい出来事の一つだ」と債務上限合意を批判した。

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