10/27米国株式市場、ダウ平均続落。リスク警戒と週末前の調整。

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10/27(金)の株価

 前日比(%)
日経平均30,991.69円+1.27
ダウ平均32,417.59ドル-1.12
S&P5004,117.37ドル-0.48
ナスダック12,643.01ドル+0.38
ラッセル20001,636.94ドル-1.21
米10年国債4.842-0.04
恐怖指数(VIX)21.27+0.59

27日の米国株式市場は、ダウ平均とS&P500は続落。リスク警戒と週末前の調整。

27日の米国株式市場はダウ平均とS&P500は続落。ナスダック指数は反発する展開となった。

この日発表の米PCEデフレータは市場予想通りの伸びとなり、反応は限定的なものにとどまった。

ダウ平均は小幅安でスタートし、寄り付き直後はプラス圏回復の場面が見られたが、その後売りが強まった。イスラエル軍主席報道官がガザへの地上作戦拡大を発表したことなどがリスク警戒の動きにつながり、株安となった。

ハイテクなど一部に買いが入っていたが、金スポットが5月以来の1オンス=2000ドルを超えるなど市場全体でリスク警戒の動きが広がる中で、幅広い銘柄が売られた。

 ウ平均は8銘柄が上昇、22銘柄が下落。上昇銘柄も好調な業績見透しから9%超の上昇となったインテルを除くと1%未満の小幅高にとどまっている。

石油メジャーシェブロンが6%を超える下、銀行大手JPモルガンが3.6%安、同ゴールドマンサックスが2.38%安と軟調。ネットワークセキュリティ大手ベライゾン・コミュニケーションズが3%弱の下げ、その他医薬品のメルク、保険のトラベラーズ、薬局チェーンウォルグリーン・ブーツ・アライアンス、バイオテクノロジーのアムジェンなどが大きく下げた。

インテルの上昇もあってハイテク関連はしっかり。新興ハイテクではアマゾンが6.8%高、AMD、メタなども買われた。

決算絡みでは太陽エネルギーのエンフェーズエナジーが朝から大幅安で14.65%安で引けた。アウトドア靴・アパレルのデッカーズは18.94%高で引けている。

米PCE、9月はコア価格指数が4カ月で最大の伸び-支出加速

  • 食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数は前月比0.3%上昇
  • 個人消費支出では自動車や処方薬、国外への旅行などが特に伸びた

9月の米個人消費支出(PCE)統計では、食品とエネルギーを除くコアベースでの価格指数の伸びが前月比で加速。4カ月で最大の伸びを示した。また個人支出も増加ベースが加速した。向こう数カ月における追加利上げの可能性が残された格好だ。

PCEコア価格指数は前月比0.3%上昇市場予想も0.3%上昇8月は0.1%上昇9月は前年同月比では3.7%上昇(予想に一致)PCEは前月比0.7%増市場予想は0.5%増インフレ調整後の実質PCEは前月比0.4%増市場予想は0.3%増前月は0.1%増個人所得は前月比0.3%増市場予想は0.4%増

PCE総合価格指数は前月比0.4%上昇と、市場予想(0.3%上昇)を上回る伸びとなった。エネルギーの値上がりが影響した。

家計の底堅い需要とインフレ加速を受け、10-12月(第4四半期)に入る時点で経済に勢いがあったことが浮き彫りとなった。エコノミストは総じて個人消費が向こう数カ月に減速すると見込んでいる一方、金融当局はこれまで、力強いデータが示された場合は引き締めを継続する可能性があると説明している。

調査会社インフレーション・インサイツのオメイア・シャリフ社長は、顧客向けリポートで今回のPCE統計について「年末を前にしてコアインフレがやや上昇しており、金融当局としては注意を続ける必要があることを示唆している」と指摘。「第4四半期に入る時点で上振れリスクがあったように見受けられる」と付け加えた。

ただ来週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合では政策金利が据え置かれると、市場では広く見込まれている。

米金融当局が注目するサービス業の価格指数は前月比0.5%上昇と、1月以来の大幅な伸び。住宅とエネルギーを除くサービス業の価格指数は前月比0.4%上昇と、前月(0.1%上昇)から伸びが加速した。

個人消費支出では財とサービスが共に増加。自動車や処方薬、国外への旅行などが伸びた。

賃金・給与は0.4%増。一方で実質可処分所得は減少し、これで3カ月連続のマイナスとなった。こうしたことから、消費者は支出のため貯蓄を取り崩している状況だ。

ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、スチュアート・ポール、イライザ・ウィンガー両氏はリポートで、「個人消費支出の伸びは所得の伸びをはるかに上回っており、消費者が9月も自らの収入を超える支出を続けていたことが分かる。そうしたダイナミズムはあまり長く続き得ないと考えられる」と記した。

貯蓄率は3.4%に下げ、今年最低。こうした状況は、米消費者が年末まで現在の支出ペースを継続できないのではないかとの懸念を生じさせる。

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