2/8米国株式市場は反落。アルファベットが大幅安 FRB当局者発言も重し。

経済ニュース相場分析

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2/8(水)の株価

前日比(%)
日経平均27,606.46円-0.29
ダウ平均33,949.01ドル-0.61
S&P5004,117.86ドル-1.11
ナスダック11,910.52ドル-1.68
ラッセル20001,942.59ドル-1.52
米10年国債3.623-1.58
恐怖指数(VIX)19.63+0.97

8日の米国株式市場は、3指数共に反落。アルファベットが大幅安 FRB当局者発言も重し。

8日の米国株式市場は、3指数共に反落。

市場は先日の強い米雇用統計を受けて、FRBのスタンスの変化に注視している中、きょうはFOMC委員からのタカ派な発言も伝わり、株式市場はネガティブな反応を見せているようだ。

本日はウィリアムズNY連銀総裁の発言が伝わっていたが、「インフレを巡る不確実性はまだ大きい。状況が変化すれば、0.25%ポイントのペースを上回る動きをする可能性がある」と述べていた。

複数のFRB関係者が1月の強い米雇用統計によって、従来予想よりも高い水準まで利上げを行わなければならない確率が高まったと述べている。

市場からは「インフレ目標達成するためには、労働市場が冷え込む必要がある。2%のインフレ目標への持続的な復帰は賃金の伸び鈍化なしには不可能であろう。当面は米国市場全体にとって逆風が続くと見ている」といった見方も出ている。

IT・ハイテク株が下げを先導。その中でもアルファベット<GOOG>の下げが目立っている。同社は前日にオープンAIのチャットGPTに対抗して、人工知能(AI)を搭載した新たなチャットボット「Bard」を試験者に公開した。市場からは、マイクロソフト<MSFT>がチャットGPTを搭載したBing検索ホームページを立ち上げたことで、検索の新しいユースケースが解放され、「Bard」が検索結果の点で優れていると判明しない限り、グーグルの検索ボリューム増加に対する逆風になる可能性があるとの懸念も出ている。前日の「Bard」の公開はその懸念を十分に補えなかったのかもしれない。

目指すは米政策金利6%、先物市場で利上げ継続狙う大口の賭け相次ぐ

  • 現在の市場コンセンサスより1ポイント近く高い水準を予想
  • 1月雇用統計と相次ぐ当局者発言、利上げ打ち止め説を打ち消し

米政策金利に対するセンチメントの変化が、金利オプションの取引で表面化しつつある。今週に入り複数の大口ポジションがフェデラルファンド(FF)金利が6%に到達することに賭けており、現在の市場コンセンサスより1ポイント近い高い水準を予想していることがうかがわれる。

2カ月前から広がっている考え、つまり過去1年間に8回に及んだ利上げで引き締めサイクルは終了が近いとの考えを、真っ向から打ち消す見方がこうした取引の背景にある。金利はすでにリセッション(景気後退)を引き起こすのに十分な高さにあり、連邦公開市場委員会(FOMC)は年内に政策路線を反転せざるを得なくなるというのが、それまでの考えだった。

しかし1月の雇用統計でそうした見解は一変。今週相次いだ連邦準備制度理事会(FRB)当局者発言はこの変化をさらに後押しした。利上げはあと1回、もしくは2回実施した後は打ち止めになるというシナリオは、もはや確実性の薄いものとなった。

あるトレーダーが7日に仕掛けた大口のオプション取引は、9月まで利上げが継続すれば1億3500万ドル(約177億円)の利益が出るというものだ。同様の構造をしたポジションは8日も続き、方法は違うが似たような取引も見受けられる。

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の建玉暫定データでは、担保付翌日物調達金利(SOFR)9月限に1800万ドル相当のポジションが建てられたことが確認されている。これはFF金利金利が6%に達することをターゲットとしている。現在の金利スワップ市場が織り込む12月想定水準である5.1%を、1ポイント近く上回る。

ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズの世界債券ポートフォリオマネジャー、ジェイソン・イングランド氏は「金利のピーク水準に関して、現在の市場はFRBと同じ位置に戻ってきた。問題はドットプロットが上方修正されるかどうかだ」と述べた。 

アルファベット株急落、AIチャットボットが不正確な回答と複数報道

8日の米株式市場で検索大手グーグルの親会社アルファベットの株価が一時6.7%下げ、昨年10月以来の大幅安となった。グーグルが新たにローンチした人工知能(AI)搭載の新たなチャットボット「Bard(バード)」が、不正確な内容の回答を生成したとするテレグラフやロイターの報道が影響した。

アルファベットの担当者はコメントの要請に応じていない。

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