10/6米国株式市場は続落。FOMC委員の発言で期待後退。

経済ニュース相場分析

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10/6(木)の株価

前日比(%)
日経平均27,311.30円+0.70
ダウ平均29,926.94ドル-1.15
S&P5003,744.52ドル-1.02
ナスダック11,073.31ドル-0.68
ラッセル20001,752.51ドル-0.58
米10年国債3.828+2.05
恐怖指数(VIX)30.52+1.97

6日の米国株式市場は3指数共に続落。FOMC委員の発言で期待後退。

6日の米国株式市場は、3指数共に続落する、

取引開始直後は売買が交錯していたが、一巡後は次第に売りが強まる展開となった。米国債利回りも上昇し、FRBのタカ派姿勢、リセッション(景気後退)への懸念が株式市場を圧迫する展開に戻っている。

きょうはカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁の講演が伝わっていたが、「政策スタンス変更のハードルは非常に高い」と述べていた。エバンス・シカゴ連銀総裁も来年春までに政策金利は4.50-4.75%への上昇を予想している。今週も複数のFOMC委員の発言が伝わっていたが、いずれもタカ派姿勢を堅持していることを強調し、市場で観測が出ている、来年の利下げ期待も否定していた。

週前半に発表になった米経済指標が弱い内容となったことで、FRBのタカ派姿勢が緩むのではとの期待もあり、買い戻しが活発に膨らんでいたが、明日の米雇用統計を前にリスク回避的な雰囲気が再び広がりつつある。

また、来週から始まる決算への警戒感も高まっている。「コスト高が利益に与える影響を警戒しており、投資家の心理は依然低調だ」との声も聞かれた。また、「株価のバリュエーションはより現実的に見えるが、アナリストの利益予想はまだ楽観的過ぎる」との見方も出ている。来年は世界的に利益が5%減少すると予想しているようだ。

原油相場が上昇しており、エネルギー株は上昇を維持しているものの、そのほかのセクターは概ね軟調。住宅建設株は買われている。

クックFRB理事、インフレ鈍化に向けた決意強調-就任後初の講演

  • 物価の安定を取り戻すには利上げの継続が必要-クック理事
  • 当局は政策を景気抑制的な水準で維持する可能性高い-クック理事

米連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事は、金融当局による政策引き締めの道筋への支持を表明した。インフレを鈍化させるためには追加利上げのほか、景気抑制的な政策を一定期間維持することが必要になる公算が大きいとの見解を示した。

クック氏はFRB理事就任後初の講演で、「インフレ率が当局の中長期的な目標である2%を大きく上回って推移していることを踏まえると、物価の安定を取り戻すには、インフレ率が目標の2%にしっかり向かっているとわれわれが確信できるまで利上げを継続し、その後政策をしばらく景気抑制的な水準で維持することが必要になる可能性が高い」と述べた。クック理事の発言は、事前に配布された原稿に基づく。

クック理事の講演での発言は、他の金融当局者と同様に高物価抑制への決意を示す内容となった。一部エコノミストは同理事について、連邦公開市場委員会(FOMC)の中でよりハト派的な見解を示すと期待する向きもあった。クック氏は経済的不平等とその成長への影響について研究を行っており、そうした研究から、労働市場に大きな混乱をもたらさないよう政策引き締めのペースを比較的抑える考えを主張するのではないかとの見方が一部で広がっていた。

だがクック理事は、ソビエト連邦崩壊後にロシアで仕事をした経験から、高インフレは厳しい痛みを伴い得ることを理解したと説明。アフリカと欧州での別の研究では、予想だけではなく実際のデータに基づいて判断することの重要性を学んだとも述べた。

ピーターソン国際経済研究所で講演したクック理事は、「インフレ予想のリスクが上方向に傾いている現状では、インフレが低下するのか否か、またいつ低下するのかについて単に予想するだけでなく、実際にデータで確認し、それに基づいて政策判断を行う必要があろう」と指摘。「大半の予想では向こう数年にインフレ面でかなりの改善があるとされているが、インフレのダイナミクスが持続的に変化し、われわれの予想がより一層不確実になったかどうかを考慮するのは重要だ」と述べた。

「インフレの鈍化はある程度の痛みをもたらすが、物価の安定を回復できなければ、将来的に回復させるのが一層困難になり、痛みもずっと増す」とクック氏は語った。

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