8/4米国株式市場は方向感なし。米雇用統計を控え様子見。

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8/4(木)の株価

前日比(%)
日経平均27,932.20円+0.69
ダウ平均32,726.82ドル-0.26
S&P5004,151.94ドル-0.08
ナスダック12,720.58ドル+0.41
ラッセル20001,906.45ドル-0.13
米10年国債2.692-0.47
恐怖指数(VIX)21.44-0.51

4日の米国株式市場は方向感なし。米雇用統計を控え様子見。

4日の米国株式市場は、方向感なく前日比とは変わらず小幅な動きで終了した。

ナスダック指数のみプラス圏内、他のダウ平均とS&P500指数はマイナス圏内となる。

この日の英中銀金融政策委員会(MPC)を受けて市場はリセッション(景気後退)への懸念を強めた。ただ、明日の米雇用統計の発表を控えて様子見気分が強く、小幅な動きに留まっている。

8月は冴えないスタートを切ったものの、企業の好決算もあり前日は急速に回復していた。第2四半期の決算は、ウクライナ紛争、インフレ高騰、中国のロックダウン、FRBの積極利上げといった複数の懸念から、株式市場の回復を支援している。

米株式市場の関心はインフレや、それに伴うFRBの積極利上げから、景気後退にシフトしている。前日のISM非製造業景気指数は予想を上回る内容となったが、インフレ懸念よりも、景気後退への警戒感の後退に繋がっていた。

明日の7月の米雇用統計については、非農業部門雇用者数(NFP)は25万人増が予想されている。経済活動の低下に伴い企業が雇用を削減したため、上半期の月平均45万人増からは伸び鈍化が見込まれているものの、力強い労働市場を示す数字ではある。景気後退局面に入ったとの懸念も出ている中でも、7月の米雇用統計は企業は健全なペースで採用を継続したと予想されている。小売業や建設業に弱さが見られる可能性はあるものの、雇用の増加は引き続き広範な範囲に及んでいることが予想されている。

米国債利回りの低下で銀行株が下落した一方、IT・ハイテクといった成長株は買いが膨らんだ。原油相場が一時87ドル台まで下落し、エネルギー株が下落した。

英中銀、27年ぶりの大幅利上げ-長期のリセッション警告

  • 0.5ポイント利上げで政策金利1.75%に-8対1で決定
  • インフレ率は10月に13.3%でピークと見込む

イングランド銀行(英中央銀行)は4日、政策金利の0.5ポイント引き上げを発表した。27年ぶりの大幅な利上げとなった。英中銀はその上で、インフレ加速の重圧により英経済が1年超のリセッション(景気後退)に向かいつつあると警告した。

金融政策委員会(MPC)メンバー9人のうち8人が0.5ポイントの利上げを支持し、政策金利は1.75%に引き上げられた。MPCメンバーは、必要に応じてこの先も断固とした行動を取る姿勢をあらためて示し、今後の会合で今回と同様の利上げを協議する可能性を示唆した。

ベイリー総裁は決定発表後の記者会見で、「MPCはインフレ圧力のさらなる持続を示唆する兆候を特に警戒し、必要があれば強力に対応する」とし、「9月およびその後の会合ではあらゆる選択肢が議論の対象となる」と説明した。

最近の株価上昇は続かず、再び下落も-ゴールドマンとバーンスタイン

  • マクロ経済指標に前向きな変化が見られない-ゴールドマン
  • 業績見通し引き下げのサイクルは始まったばかり-バーンスタイン

株式相場の最近の順調な持ち直しは長続きしないと、ゴールドマン・サックス・グループとサンフォード・C・バーンスタインのストラテジストが警告した。マクロ経済データの悪化が続き、企業業績見通しが下方修正されていることを理由に挙げた。

セシリア・マリオッティ氏らゴールドマンのストラテジストは4日のリポートで、「マクロのモメンタムに前向きな変化が見られる明確な兆候がない中、再びリスクを取る一時的な動きは弱気相場の終了を示唆するというよりも、むしろ実際には相場がさらに下落するリスクを高める可能性がある」と指摘した。 

過去数週間に再び株式市場に資金が向かう中、ゴールドマンのストラテジストは市場のポジション動向が6月に見られた非常に弱気な水準から改善したとし、資産配分の変動は短期的な上昇を誘発する可能性があると分析。しかし、「ポジショニングで『本当の』谷を越えたとはまだ確信していない。ここからの道は一段とマクロ経済データ次第になる可能性が高いと考える」と続けた。

バーンスタインのサラ・マッカーシー、マーク・ダイバー両ストラテジストは4日のリポートで、業績見通し引き下げのサイクルは株式ファンドからの資金流出とともに、まだ始まったばかりだと指摘。投資家は4-6月(第2四半期)に株式購入をやめたが、株式ファンドで1-3月(第1四半期)に見られた2000億ドル(約26兆7000億円)の「大規模な」資金流入の反転はまだ見られていないと説明した。

「相場は短期的にもう一段下落すると当社では見込んでいる」とバーンスタインのストラテジストは記した。

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