5/31米国株式市場は反落。インフレの動向に注目。

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5/31(火)の株価

前日比(%)
日経平均27,279.80円-0.33
ダウ平均32,990.12ドル-0.67
S&P5004,123.15ドル-0.63
ナスダック12,081.39ドル-0.41
ラッセル20001,864.04ドル-1.26
米10年国債2.851+1.42
恐怖指数(VIX)26.19-0.35

31日の米国株式市場は3指数共に下落。インフレの動向に注目している。

31日の米国株式市場は、3指数共に下落する。

先週の買い戻しの相場の勢いは本日をみると一服している。ウォラーFRB理事が「必要な限り0.50%ポイントの利上げが好ましい」とのタカ派なコメントを出したことも、ドル円をサポートしているようだ。一部からは、FRBが9月に利上げを実施した後に一旦様子を見るとの観測も出ているが、ウォラー理事の発言はその期待を後退させた格好となった。

ただ、IT・ハイテク株中心に下値では買戻しの動きも見られ、後半にかけて下げを取り戻す動きが見られている。中国の上海市のロックダウンが明日解除と発表されたことで、ナイキ(NKE)やディズニー(DIS)が上昇している。

先週は小売セクターの堅調な業績とインフレのピークアウトへの期待が投資家心理を高揚させ値ごろ感の買い戻しを膨らませていた。しかし、米国および世界のインフレが成長を鈍化させるとの懸念は根強く、底打ちへの疑問は多く聞かれる。

インフレと成長鈍化は今やコンセンサスとなっているが、だからといって現行の株価がそれを完全に割り引いたわけではないという。株価が上昇すればするほど、FRBはよりタカ派的になると指摘している。また、急激な株価下落が起こるかもしれない。弱気相場の構築はプロセスがあり、まださらに下落する可能性もある。

米消費者信頼感指数、5月は3カ月ぶり低水準-インフレが重し

5月の米消費者信頼感指数は、2月以来の低水準となった。数十年ぶりの高インフレが消費者の景気認識に与えている影響を浮き彫りにした。

最新の統計は、食料品やエネルギーといった項目で目立つインフレの高止まりが消費者マインドへの重しとなり、家計を圧迫している様子を示唆した。こうした状況下で貯金の取り崩しや、消費支出を支えるためのクレジットカードの利用拡大を余儀なくされるケースが増えている。

消費者の1年先のインフレ期待は7.4%と高水準にとどまった。自動車や住宅、家電製品の全てについては、購入計画があるとの回答比率がいずれも低下した。

消費者はなおもインフレを最も憂慮しており、5月のインフレ期待は4月の高い水準からほとんど変化がなかった。今後に関しては、物価高騰と追加利上げが引き続き年内の個人消費への下方リスクになると予想する。

現況指数は149.6に低下し、労働市場に対する見方の後退を示唆した。今後6カ月の見通しを反映する期待指数は77.5に低下した。

雇用が「十分にある」との回答比率は51.8%に低下し、仕事が見つけにくいとの回答比率は上昇した。それでも、今後6カ月の労働市場見通しは総じて楽観的な水準にとどまった。

バイデン大統領がパウエル議長と会談、インフレはFRBの責任と示唆

バイデン米大統領は31日、ホワイトハウスにパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長を迎えて異例の会談に臨んだ。バイデン氏はFRBの独立性を尊重すると宣言すると同時に、11月の中間選挙を控えて問題化している数十年ぶりの高インフレについて、その責任をFRBに転嫁した。

バイデン氏は物価上昇との闘いは政権の最優先事項だと強調しつつ、その責務は主にFRBの管轄だと主張。「インフレに対応するのが私の計画だ。そのためにはまず単純な提案をしたい。FRBを尊重し、FRBの独立を尊重するということだ。私はこれまでそうしてきたし、これからもそう続ける」と述べた。

バイデン氏がパウエル議長と対面で会談するのは、大統領に就任して以降これが3度目。ほぼ40年前に当時のレーガン大統領がボルカーFRB議長と会談した状況も、現在のように選挙を控えて物価が急上昇していた。

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