ドル・円が小反落、米金利上昇一服や実需の売りで112円台重い

経済ニュース相場分析

9月末のドルの動き

東京外国為替市場のドル・円相場は小反落。期末に絡んだドル買い需要などで海外時間に約1年7カ月ぶりとなる1ドル=112円台を付けたが、米長期金利の上昇が一服している中、実需の売りや持ち高調整などもあり、コロナショック前に付けた高値を前に伸び悩んだ。

ドル・円は午後3時7分現在、前日比0.1%安の111円90銭で、一時111円80銭まで軟化。前日の海外市場では112円05銭と昨年2月以来の高値を記録ブルームバーグ・ドルスポット指数は0.1%安。前日は0.7%高と6月以来の大幅上昇

一時昨年2月以来の112円台に到達
  

市場関係者の見方

きのうは全般的なドル高で、今朝もドル・円だけでなく他の通貨に対してもドルが反落しており、全般的にドルの動きを反映

ドル・円はいったん、いい水準ではあると思う。2019年以降ずっとレンジの上限が112円前半にあったので、テクニカルにみても上値は重くなりやすい水準

米国のインフレ動向をみつつ、一段と利上げ期待が強まるようならさらにドル買い圧力が強まる可能性もある。一方で、ドル・円上昇は月末・四半期末のフローが影響している可能性もあるので、月末を越えたところで一服する可能性もある 
 

あれだけきのうのニューヨークで上がったので、反動で恐らく輸出の売りも出るだろうし、持ち高調整もあってどちらかというと落ちるほうにベットしたい

今日中に112円後半や113円に行くイメージは持っていない。9月末の時点で今さら余計なポジションは持たないので、動くにしてもあす以降。いずれにしろ月末、四半期末と日本の半期末が全部重なる特殊な五・十日(ごとおび)なので、日中に変な動きがあったとしてもファンダメンタルズに由来する動きとみない方がいい

背景

  • 米10年債利回りは28日に一時1.57%と6月以来の高水準を付けた後、上昇が一服。30日アジア時間は1.51%前後で推移
  • 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長と欧州中央銀行(ECB)や日本銀行、イングランド銀行(英中央銀行)の各総裁は29日、サプライチェーンの混乱による世界的なインフレ率上昇がいずれ一過性のものだと判明するとの慎重ながら楽観的な見通しを示した

10月の相場

米10年債利回りが、上昇を見せているドル高は続いており112円を超えている。

恐怖指数と呼ばれているVIX指数は、20を超えていて不安心理が残っている。

株価は、まだ上昇するか不透明である。

積極的な買いは控えて状況を見ながら投資をしていきたい。

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