10/5米国株式市場は反落。底堅い指標やFRB高官のタカ派発言で。

経済ニュース相場分析

50才から始める米国株式投資初心者の資産運用

10/5(水)の株価

前日比(%)
日経平均27,120.53円+0.48
ダウ平均30,273.87ドル-0.14
S&P5003,783.28ドル-0.20
ナスダック11,148.64ドル-0.25
ラッセル20001,762.69ドル-0.74
米10年国債3.753+3.36
恐怖指数(VIX)28.55-0.52

5日の米国株式市場は3指数共に反落。底堅い指標やFRB高官のタカ派発言で。

5日の米国株式市場は、3指数共に反落した。

今日の市場は、リスク回避の雰囲気が復活し、戻り売り優勢で始まった。ただ、市場の一部からは、売られ過ぎからのリバウンド相場を期待する声も高まる中、次第に買い戻しが優勢となり、ダウ平均、ナスダックとも一時プラス圏を回復していた。

10月相場は好調なスタートを切り、9月に見られた急激な下落から反転していた。きょうは一服感も出たといった声も出ている。

この日発表のADP雇用統計やISM非製造業景気指数がともにFRBのタカ派姿勢を正当化する内容となり、米国債利回りも上昇。この日はデーリー・サンフランシスコ連銀総裁の発言が伝わっていたが、市場で出ている2023年の利下げ観測には否定的な見解を示したほか、利上げペースにとってはコアインフレが重要で、それの横ばいか低下を見たいと述べていた。

市場の一部からは、売られ過ぎの声も高まる一方、来週以降本格化する決算への警戒感もあり、弱気相場の中の反転に過ぎないとの見方は根強い。

いずれにしろ、年末に向けて本格的に流れが変わるか、今週末の米雇用統計や来週の米消費者物価指数(CPI)の結果を受けて、市場がどう反応するかを待ちたいところではある。

エネルギー株が上昇。本日はOPECプラスの閣僚級会合が開催され、日量200バレルの削減で合意した。前日にすでに報道で伝わっていたが、きょうも原油相場は上昇しており、エネルギー株にも買いが入った。

米ADP民間雇用者数、9月は20.8万人増-健全な労働需要示す

  • 貿易・運輸・公益分野の雇用が増加-製造業や金融業では減少
  • 職を変えなかった人の賃金の伸び、少なくとも2年ぶりの大きさ

ADPリサーチ・インスティテュートが発表した9月の米民間雇用者数は堅調なペースで伸びた。景気の不透明感にもかかわらず、労働需要は健全な状況が続いていることが示唆された。

米民間雇用者数は20万8000人増ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は20万人増前月は18万5000人増(速報値13万2000人増)に上方修正

ADPはスタンフォード・デジタル・エコノミー・ラボと共同でデータを集計した。

労働需要には幾らか鈍化の兆しも見られるが、ADPのデータは労働市場が依然として力強いことを浮き彫りにしており、失業の急増を引き起こすことなく数十年ぶり高インフレの抑制を目指す米金融当局の取り組みを複雑にしている。

9月は民間雇用者数の伸びの4分の3近くを貿易・運輸・公益分野での雇用増加が占めた。一方、製造業や鉱業では減少した。金融業の雇用も減り、2020年12月以来の低水準となった。

統計では賃金の伸びに関する新たな情報も示され、転職した人の給与は1年前から15.7%増加。職を変えなかった人の賃金の伸びは7.8%だが、増加率は少なくとも2年ぶりの大きさだった。職を変えなかった人の賃金増は大企業が中心だった。

ADPのチーフエコノミスト、ネラ・リチャードソン氏は「着実な雇用の伸びが引き続き見られる」と発表文で指摘。「職を変えなかった人の賃金が増えた一方で、転職者の年間ベースでの賃金の伸びは9月、前月からは減速した」と続けた。

米ISM非製造業景況指数、堅調な水準を維持-価格圧力が緩和

  • 9月の非製造業総合景況指数は56.7、前月から低下も予想は上回る
  • 仕入れ価格は2021年1月以来の低水準、雇用は6カ月ぶり高水準

米供給管理協会(ISM)が発表した9月の非製造業総合景況指数は前月から若干低下したものの、堅調な水準を維持した。業況と受注が底堅く推移した一方、仕入れ価格の指数は2021年1月以来の低水準となった。

9月の非製造業総合景況指数は56.7前月の56.9から低下エコノミスト予想の中央値は56指数は50が活動の拡大と縮小の境目を示す

ISM製造業指数の生産に相当する業況と新規受注の指数は前月から若干低下したが、引き続き高い水準を維持。前月はともに年初来の高水準となっていた。このことは、高インフレや金利上昇、景気の先行き懸念の高まりの中でもサービス需要が健全であることを示唆する。

雇用指数は前月の50.2から53に上昇し、6カ月ぶりの高水準。賃金上昇とインフレ高進に寄与してきたタイトな労働環境の緩和傾向を示した。

仕入れ価格指数は前月の71.5から68.7に低下。5カ月連続の低下と、コスト圧力の緩和が続いている状況を反映した。

受注残は4カ月ぶり低水準となり、サプライチェーンの正常化継続を示唆。在庫指数は昨年10月以来の低水準と、サービス業が在庫削減を進めている状況が示された。

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