6/28米国株式市場はS&P500・ダウ下落。FRB追加利上げ懸念で。

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6/28(水)の株価

前日比(%)
日経平均33,193.99円+2.02
ダウ平均33,852.66ドル-0.22
S&P5004,376.86ドル-0.04
ナスダック13,591.75ドル+0.27
ラッセル20001,858.71ドル+0.47
米10年国債3.715-1.62
恐怖指数(VIX)13.43-0.31

28日の米国株式市場はS&P500・ダウ下落。FRB追加利上げ懸念で。

28日の米国株式市場は、S&P500toダウ平均は反落。一方、ナスダックは横ばいで推移した。

バイデン政権がAI関連半導体の中国への輸出にさらなる制限を検討と報じられ、エヌビディア<NVDA>やAMD<AMD>を始めとしたIT・ハイテク株は売りが先行した。

エヌビディアやAMDなどはビジネスチャンスが失われる可能性に加え、半導体輸出の拡大は中国の報復に拍車をかける可能性がある。中国政府はすでに、サイバーセキュリティへの懸念を理由にマイクロン<MU>製の半導体の主要顧客への販売を制限している。マイクロンは本日引け後に決算を発表する予定。

しかし、売りが一巡すると直ぐに買戻しも入り、両銘柄も一時プラスに浮上する場面も見られた。エヌビディアのクレスCFOが声明を発表し、「規制による売上高への重大な変化はないと予想。需要の強さが中国の影響を防ぐ」と述べていた。

一方、高値警戒感もある中、月末・期末が接近しており、積極的に上値を試そうという動きにも乏しい。その後は伸び悩む動きが見られた。

きょうはポルトガルのシントラで開催されているECBフォーラムにパウエルFRB議長が、ラガルドECB総裁や植田日銀総裁、ベイリー英中銀総裁などと伴に出席していた。議長は利上げ継続の必要性を主張し、連続利上げの可能性を選択肢から排除しない姿勢も示していた。ただ、米株式市場の反応は限定的。目新しいヒントもなかったことから、無難に通過したようだ。

パウエル議長、連続利上げ排除せず-7月と9月に動く可能性示唆

  • 一段の引き締め必要だと大多数の当局者はみている-パウエル議長
  • パウエル氏はポルトガルでのECB主催のパネル討論会で発言

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、根強い物価上昇圧力を抑え、驚くほど底堅い労働市場を沈静化させるため、連邦公開市場委員会(FOMC)が7月と9月の会合で政策金利を引き上げる可能性があると示唆した。

議長は28日、欧州中央銀行(ECB)がポルトガルのシントラで主催したパネル討論会に参加。6月に利上げを見送ったFOMCが今後は一会合置きに政策金利を引き上げるのかとの質問に対し、そうかもしれないし、そうならないかもしれないと回答した上で、自身としては連続利上げを排除しないと発言。また年内に少なくともあと2回利上げがあると大半の政策当局者は予想していると、改めて述べた。

パウエル氏は「政策は景気抑制的だが、十分に抑制的ではない可能性がある。抑制的な政策はまだ十分に長い期間行われていない」と語った。

経済データは底堅く成長を続ける経済となお整合していると指摘。景気低迷の可能性は有意にあるものの、リセッション(景気後退)が最も可能性の高いケースだとは考えていないと述べた。

またサプライチェーンの混乱解消が続いているほか、総合インフレ率は低下しており、それらがインフレ期待の抑制維持に寄与していると述べた。ただ特にサービス分野をはじめとする一部カテゴリーで、インフレは進展の兆しがあまり見られていないとも語った。

食品とエネルギーを除くコアインフレについては2025年まで当局目標の2%に戻ることはないとの見通しを示し、現在の市場の想定よりも長期間にわたり高金利が維持されることを示唆した。

パウエル議長は「インフレ率が急激に低下し、2%への軌道に乗ったと確信できれば、それは異なった状況になるだろう」と発言。「そうなれば政策の緩和について考え始めることになる。だがそうした状況からはまだ程遠い。現時点でそうしたことは考えていないし、近い将来にもない」と述べた。

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