6/8米国株式市場はダウ平均は3日続伸 IT・ハイテク株にも買い戻し。

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6/8(木)の株価

前日比(%)
日経平均31,641.27円-0.85
ダウ平均33,833.61ドル+0.50
S&P5004,293.93ドル+0.62
ナスダック13,238.52ドル+1.02
ラッセル20001,880.78ドル-0.41
米10年国債3.719-2.13
恐怖指数(VIX)13.65-0.29

8日の米国株式市場は、ダウ平均は3日続伸。S&P500とナスダック総合指数も反発。IT・ハイテク株にも買い戻し。

8日の米国株式市場は、ダウ平均は3日続伸。S&P500とナスダック総合指数も反発。

IT・ハイテク株にも買い戻しが入り、ナスダックも上昇した。S&P500は10月安値から20%上昇し、強気相場入りとなった。

この日発表の米新規失業保険申請件数が労働市場の軟化を示したことで、米国債利回りが低下しており、時間外でIT・ハイテク株に買い戻しが出ているようだ。米新規失業保険申請件数は2021年10月以来の高水準の増加となり、企業のレイオフ発表が実際の雇用削減につながり始めた可能性が示唆されている。

前日はカナダ中銀の予想外の利上げでカナダ債と伴に米国債利回りも上昇していたが、きょうは下げており、IT・ハイテク株をサポートしたようだ。

ただ、全体的には方向感のない展開が続いている印象。投資家は次の材料を待っており、ポジション調整の範囲に留まっている印象。「決算が終わり、債務上限問題が解決し、来週のFOMCを待つという、ちょっとした空白地帯にいる」との声も出ている。「FRBが利上げを一時停止することが広く予想されているが、ガイダンスがどうなるのか。そして、13日の米消費者物価指数(CPI)指数がどうなるのかが本当に重要になる」とも述べている。

インフレがFRBの2%目標を上回っているにもかかわらず、マクロ的な兆候はじりじりと軟化していることが示されている。例えば、米賃金の伸びは鈍化。求人のIndeed社によると、5月の賃金は年率換算で前月比5.3%の上昇となったが、4月から0.4%ポイント低下した。なお、短期金融市場ではFOMCでの据え置きの確率を現段階で72%程度で見ている。

米新規失業保険申請が急増、21年以来の高水準-冷え込みの兆候か

  • 前週比2万8000件増の26万1000件-全ての市場予想を上回る
  • 継続受給者数は3万7000人減の176万人-2月中旬以来の低水準

先週の米新規失業保険申請件数は2021年10月以来の高水準に増加した。増加している企業のレイオフ発表が実際の雇用削減につながり始めた可能性が示唆される。

新規失業保険申請件数(6月3日終了週)は前週比2万8000件増の26万1000件前週からの増加幅としては21年7月以来の大きさブルームバーグが調査した全てのエコノミスト予想を上回る予想中央値は23万5000件前週は23万3000件(速報値23万2000件)に修正

失業保険の継続受給者数は5月27日終了週に3万7000人減の176万人と、2月中旬以来の低水準となった。

申請件数のデータは特に祝日前後には変動が大きくなりやすい。6月3日終了週にはメモリアルデー(戦没者追悼記念日)の祝日があった。より変動の少ない失業保険申請の4週移動平均は23万7250件に増加した。

サンタンデールUSキャピタル・マーケッツの米国担当チーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は統計発表後にリポートで、「メモリアルデーの祝日のために通常より営業日が短かったことを反映している。今回の急増は何らかのシグナルというよりノイズであったとの疑念を抱かせるはずだ」と指摘。「来週発表されるデータを見てから結論を導き出したいと強く思っている」と記した。

今回の統計は労働市場がおおむね堅調なものの、冷え込みの兆候も見え始めたことを浮き彫りにした。米企業が発表したレイオフの件数は、今年最初の5カ月で既に昨年通年の規模を上回った。

ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、イライザ・ウィンガー氏は「新規失業保険申請件数が急増し、2021年10月以来の高水準となったことは、われわれの分析と整合的だ。われわれはレイオフ急増の可能性に注意を促していた。失業率は米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者の予想中央値で年末までに4.5%となっているが、その水準に達する可能性はますます高くなっている」と述べた。

申請件数は季節調整前ベースでは21万9391件に増加した。州別ではオハイオ、カリフォルニア、ミネソタでの増加が特に目立った。

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