50才から始める米国株式投資初心者の資産運用
4/27(木)の株価
値 | 前日比(%) | |
日経平均 | 28,457.68円 | +0.15 |
ダウ平均 | 33,826.16ドル | +1.57 |
S&P500 | 4,135.35ドル | +1.96 |
ナスダック | 12,142.24ドル | +2.43 |
ラッセル2000 | 1,751.22ドル | +1.20 |
米10年国債 | 3.524 | +2.14 |
恐怖指数(VIX) | 17.03 | -1.81 |
27日の米国株式市場は3指数共に急反発。好決算が景気懸念を相殺。
27日の米国株式市場は、3指数共に急反発。
前日引け後に発表されたメタ<META>の第1四半期の決算が雰囲気をサポートした。売上高の大半を占める広告収入が予想以上に好調だったほか、第2四半期の売上高見通しも予想を上回り、デジタル広告の回復の兆しを示す決算となった。そのほか、イーベイ<EBAY>やロク<ROKU>、取引開始前のキャタピラー<CAT>の決算も好調だった。ただ、キャタピラーは先行きへの不安も示し、株価は軟調に推移。
前日のマイクロソフト<MSFT>やアルファベット<GOOG>などIT大手の決算は予想を上回る内容が相次いでいるが、市場からは慎重な声も聞かれる。「S&P500企業の大半が予想を上回る決算を発表しているにもかかわらず、最悪の事態は終わっていない。事前に予想自体が15%ほど下方修正されている。その下方修正された予想を上回っている事実は、その場のセンチメントには良いことなのかもしれない。しかし、ネガティブ・サプライズを嫌う市場のために下方修正された数字を単に上回っているだけのことだ」との指摘も出ている。
なお、取引開始前に第1四半期の米GDP速報値が発表され、前期比年率換算で1.1%増と予想(1.9%増)を下回っていた。個人消費も3.7%増と予想を下回る内容。ただ、市場にはインフレ警戒感が根強い中で、GDPデフレータやPCEコアデフレータが前回を上回り、予想も上回っていた。
米GDP、1-3月速報値1.1%増に減速-インフレは予想より加速
- 個人消費は3.7%増と約2年ぶり高い伸び-財・サービス共に増加
- 金融当局が注目するインフレ指標は前四半期から伸び加速
1-3月(第1四半期)の米経済は前期比で予想以上に減速した。設備投資が低調だったほか、在庫も縮小した。一方で個人消費は上向いた。
1-3月の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率1.1%増エコノミスト予想の中央値は1.9%増昨年10-12月(第4四半期)は2.6%増
個人消費は3.7%増(前期1%増)に加速し、ほぼ2年ぶりの高い伸び。市場予想は4%増だった。消費は財とサービスの両方で増え、特に自動車の購入が大きく伸びた。
一方、機器への設備投資は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まった後では最大の落ち込みとなったほか、在庫はGDPに対するマイナス寄与度が2年ぶりの大きさとなった。
今回のGDPは、米利上げと高インフレの環境下で経済成長が徐々に減速している状況を映し出している。暖冬だったことも助けとなり米経済は年初は好調だったが、四半期が進むにつれて家計も企業も支出を手控えるようになった。
今後の経済動向は労働市場の底堅さに大きく左右されそうだ。低失業と賃金の伸び継続により、消費者はこれまで高インフレの中でも支出を続けている。
インフレ指標
金融当局が注目する個人消費支出(PCE)価格指数は、総合が前期比年率4.2%上昇。食品とエネルギーを除くコアは4.9%上昇と市場予想を上回り、1年ぶりの高い伸びとなった。3月単月のPCE価格指数は28日に発表される。
インフレと個人消費のデータを踏まえると、米連邦公開市場委員会(FOMC)はこのまま来週の会合で0.25ポイント利上げに動きそうだ。ただ米銀ファースト・リパブリック・バンクの経営難が続いており、それが利上げ停止の可能性を高めていることは確かだ。
コーナーストーン・ウェルスのクリフ・ホッジ氏は「インフレはなお根強く、労働市場も力強さが続いている。この状態ならFOMCによる5月利上げに向けた動きは変わらず、さらに6月も利上げとなる可能性がある」と分析した。
4-6月(第2四半期)には経済の減速が一層明白になりそうだ。エコノミストらは第2四半期のGDPについて0.2%増とほぼ足踏み状態になると予想している。
ネーションワイド・ライフ・インシュアランスのチーフエコノミスト、キャシー・ボストジャンシク氏は「最近のデータは、低調な経済成長が第2四半期に入っても続くことを示唆している」と指摘。「一方でインフレは、特にコアサービスで水準が引き続き高く、そして根強い。成長減速にもかかわらず高インフレという望ましくない組み合わせだ」と述べた。
サービス・財支出
1-3月のサービス支出は2.3%増。医療や飲食店、ホテルが特に伸びた。財の支出は6.5%増と、ほぼ2年ぶりの高い伸び。
設備投資では機器の購入が落ち込んだほか、知的財産への投資は約3年ぶりの低い伸びだった。
在庫のGDPへの寄与度はマイナス2.26ポイント。住宅投資は8四半期連続で成長への重しとなった。住宅ローン金利の急上昇で市場が打撃を受けたことが反映された。ただ他の住宅関連指標では市場が安定し始めていることが示唆されており、成長への逆風が弱まりつつあることがうかがえる。
基調的な需要の強さを測るインフレ調整後の国内民間最終需要は、2021年第2四半期以来の高い伸びとなった。力強い個人消費が背景にある。
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