3/17米国株式市場は反落。ファースト・リパブリックに再び売り。

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3/17(金)の株価

前日比(%)
日経平均27,333.79円+1.20
ダウ平均31,861.98ドル-1.19
S&P5003,916.64ドル-1.10
ナスダック11,630.51ドル-0.74
ラッセル20001,725.89ドル-2.56
米10年国債3.423-4.41
恐怖指数(VIX)25.51+2.52

17日の米国株式市場は3指数共に反落。ファースト・リパブリックに再び売り。

17日の米国株式市場は、3指数共に反落。

ファースト・リパブリック<FRC>が再び売られていることが雰囲気を悪化させている。前日は複数の金融機関がファースト・リパブリックの支援に合意したことで、市場はひとまず落ち着きを取り戻した。

しかし、懸念は根強い。米銀行への最後の貸し手であるFRBが前日に連銀貸出の結果を発表していたが、2つの貸出制度を通じて3月15日までの1週間で計1648億ドルを貸し出していた。2008年の金融危機時に記録した1110億ドルを上回っている。これはSVBの破綻で米中小金融機関の資金調達状況が悪化したことを示す。

また、今後、金融機関の融資基準が厳格化されることが予想され、中小企業を始めとした米企業の資金繰りが悪化し、経済全体へのマイナス面も指摘されている。

FRBは来週にFOMCを開催するが、0.25%ポイントの利上げが有力視されているが、現状は60%程度の確率での織り込みに留まっている。利上げは実施される可能性は高いが、同時に慎重なアプローチも強調してくるとの見方もあるようだ。ただ、いまのところは早期利下げ開始の選択肢までは有力視されていない。

ただ、波乱の1週間だったにもかかわらず、意外にも株価指数は週足陽線で終わりそうだ。一部からは「市場には押し目買いがある。地銀の危機は経済と市場にとって大きなマイナス要因だが、2008年のリーマンショックとは違い、危機前に存在した過大な負担はサブプライムローンではなく、過度にタカ派で不合理なFRBだ」といった声も出ている。

「FRBの引き締めサイクルのたびに経済の弱点が露呈するが、今回、われわれが経験したのは、米連邦預金保険公社(FDIC)の大失態だ。FRBが何を言うかを確認するまでは少し慎重になることを推奨する」といった声も出ていた。

一方、悲観的な見方は相変わらず多い。「市場はまだ悲観シナリオを十分に織り込んではおらず、上値での戻り待ちの売りを推奨する」といった声も出ている。

ファースト・リパブリック<FRC>に再び売りが強まり大幅安。アナリストからは「今回の支援は投資家の懸念払拭に役立つだろうが、FRBからの新規資金は市場金利で追加されていることから、同銀の収益力は今後、打撃を受ける可能性がある」といった指摘が出ている。

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