8/24米国株式市場は小反発。FRB議長はタカ派姿勢維持の見通し

経済ニュース相場分析

50才から始める米国株式投資初心者の資産運用

8/24(水)の株価

前日比(%)
日経平均28,313.47円-0.49
ダウ平均32,969.23ドル+0.18
S&P5004,140.77ドル+0.29
ナスダック12,431.53ドル+0.41
ラッセル20001,935.28ドル+0.84
米10年国債3.110+1.65
恐怖指数(VIX)22.81-1.29

24日の米国株式市場は3指数共に小反発。FRB議長はタカ派姿勢維持の見通し

24日の米国株式市場は小反発。

明日からのジャクソンホールでのFRBの年次総会待ちの雰囲気が強い。26日金曜日にはパウエルFRB議長がスピーチを行うが、株式市場ではそれに対する警戒感が広がっている。

インフレがピークに達したとの見方から、株式市場はリバウンド相場を加速させていたが、ここに来てFRBによる積極引き締めへの懸念が再燃しており、サマーラリーが一段落している。米10年債利回りも3%台に上昇する中で、IT・ハイテクなどの成長株を中心に戻り売りを強めている状況。このところのFOMC委員の発言から、パウエル議長がタカ派姿勢を再確認すると市場は予想しているようだ。

市場からは、「金曜日のパウエル議長の講演まで金融市場は不安定な状態が続くだろう。ただ、議長は引き締めで景気後退を誘発しても構わないということを市場に納得させるのに苦労するかもしれない。景気は明らかに減速しているが、FRBが引き締め姿勢を緩めるにはまだ早過ぎる」といった声や、「市場はタカ派なFRBを恐れてエクスポージャーの引き上げに消極的になっている」との声も出ている。

IT・ハイテク株が買い戻されているほか、エネルギーや銀行も上昇。一方、薬品が下落。

需要急増が米インフレの最大要因、供給制約で悪化-NY連銀調査

  • 2019-21年にみられたインフレの約60%、需要サイドが要因-調査
  • 米国の大半のセクター、コロナ禍の期間に供給制約の影響を受けた

米国で新型コロナウイルス禍時代に生じたインフレの大半は需要の急増によるものだが、サプライチェーンの制約でインフレはさらに強まったことがニューヨーク連銀の調査で示された。

ニューヨーク連銀の分析によると、2019-21年にみられたインフレの約60%は需要サイドの要因で引き起こされ、残りは供給問題から生じた。

「この内訳の要点は、需要増加によるインフレへの影響を供給の制約が強めたということだ」と、同連銀の調査・統計グループで気候リスク調査の責任者を務めるジュリアン・ディジョバニ氏は24日に公表された連銀の公式ブログで説明した。

 ィジョバニ氏は米国の大半のセクター(66セクター中58セクター)が新型コロナ禍の期間に労働者不足や物流ボトルネックといった供給制約の影響を受けたことを見いだした。こうした問題が存在しなかった場合、年間のインフレ率は2021年末時点で9%ではなく、6%になっていただろうと推計した。

ただし、需要サイドの要因の方が価格押し上げに大きく影響した。財政・金融政策からの支援が全体的な需要拡大につながったほか、「消費がサービスから財に移ったことで、需要の構成も変化した」と同氏は分析。それが供給制約の影響を増幅したと論じた。

米耐久財受注、コア資本財が予想上回る伸び-機器の需要継続示唆

  • 7月のコア資本財受注は前月比0.4%増-市場予想0.3%増
  • 耐久財全体の受注は変わらず-国防関連の航空機受注の急減が影響

7月の米耐久財受注統計では、設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注が市場予想を上回る伸びとなった。金利上昇や景気軟化に対する懸念をよそに、機器の需要が継続していることが示唆された。

7月のコア資本財受注は前月比0.4%増市場予想の中央値は0.3%増前月は0.9%増(速報値0.7%増)に上方修正耐久財受注全体では前月比変わらず市場予想の中央値は0.8%増前月は2.2%増(速報値2%増)

耐久財受注全体は前月から変わらず、市場予想(0.8%増)を下回った。国防関連の受注が大きく減ったことが背景にある。国防関連の航空機受注は7月、50%近く急減した。輸送機器は月ごとの変動が大きい。民間航空機は14.5%増加。輸送機器を除く耐久財受注は前月比0.3%増えた。

今回の統計は、企業が耐久性のあるテクノロジーと機器への投資を続けていることを示唆している。ただ今後に関しては、借り入れコストの増大や米経済見通しに対する不透明感の強まりといった状況の中で、耐久財受注は軟化する恐れもある。

7月はコンピューターや通信機器、加工金属、機械の受注が増えた。一方、一次金属と電子機器の受注は減少した。

国内総生産(GDP)の算出に使用されるコア資本財の出荷は0.7%増。前月は0.8%増だった。

このほか受注残は0.7%増、在庫は0.2%増えた。

コメント