5/5米国株式市場は急落。米国債利回り急上昇が重荷に。

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50才から始める米国株式投資初心者の資産運用

5/5(木)の株価

前日比(%)
日経平均休場
ダウ平均32,997.97ドル-3.12
S&P5004,146.87ドル-3.56
ナスダック12,317.69ドル-4.99
ラッセル20001,871.14ドル-4.04
米10年国債3.035+3.41
恐怖指数(VIX)31.20+5.78

5月5日の米国株式市場は3指数共に大幅下落。FRBの積極的な利上げの影響で米国債利回りの急上昇して市場に影響する。

S&P500MAP

5日の米国株式市場は、3指数共に大幅下落する展開となった。

ダウ平均は-3.12%、S&P500指数は-3.56、ナスダック指数は-4.99%前日より下がっている。

前日はFOMC後のパウエルFRB議長の会見を受けて株式市場は買いが強まった。議長は0.75%の利上げは積極的に検討していない。次の数回の会合で0.50%の追加利上げを検討すべきと述べたことで、株式市場が警戒していたほどFRBは、積極的な利上げに前向きではないとの安心感が広がっていた。

今後数カ月で0.75%の大幅利上げが見送られたとしても、投資家は2000年以来最も積極的な金融引き締めに直面することになる。市場は、FRBが今後どの程度の利上げを行うのか、そして、それが経済や企業収益にどのように影響するのかを見極めようとしている。

こうした動きは市場全体に見られ、米国債利回りも急上昇している。それに伴いIT・ハイテク株といった成長株に戻り売りが強まった。その中でも決算を発表したイーベイ(EBAY)前日比-11.72%、ショッピファイ(SHOP)前日比-14.91%やエッツィ(ETSY)前日比-16.83%といったeコマース関連の銘柄が下落。足元の決算は好調なものの、ガイダンスが冴えないことが嫌気されているようだ。先日のアマゾン(AMZN)前日比-7.56も決算を受けて売りが強まっていたが、マクロ的背景とパンデミックからの経済再開に関連した課題がeコマース企業の見通しを圧迫している模様。

依然として米株式市場の底値が見えない状況である。インフレとFRBの積極的な利上げの影響で米国債利回りが急上昇しており、S&P500株価指数の益利回り(1株利益を株価で割った数値=PERの逆数)との差が小さい状態が続いている。株式市場に割安感はなく、米国債利回りの動き次第では、もう一段の下げも警戒される。

なお、S&P500企業のうち368社が決算を終えており、そのうちの約80%が予想を上回る利益を計上している。事前の予想がある程度慎重だったこともあるが、全体的に決算は好調を維持している。しかし、インフレとFRBの積極的な利上げ、中国やウクライナなどマクロ環境が株式市場に影を落としているようだ。

ツイッター(TWTR)は上昇。テスラ(TSLA)のマスクCEOがツイッター買収完了後に暫定的に同社のCEOに就任することが見込まれると伝わった。資産家イーロン・マスク氏は米ツイッター買収に向け、世界の大手投資家から新たに約71億ドル(約9200億円)の資金を確保した。

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