10/8Bloombergニュースより
- 海外の製薬会社6-7社と協議中、グローバル展開のパートナー選定
- 治療薬開発で先行する米メルクとの協業も視野に
塩野義製薬は、年内の承認申請を目指す新型コロナウイルス感染症の経口治療薬について、今月中に商用生産を開始するほか、グローバル展開に向けて海外の製薬会社とパートナーシップの交渉を始めていることを明らかにした。
低分子治療薬は生産工程が多く承認を待たずして早めに作り始める必要があると説明した。その上で、グローバル展開の実現後は、最大で年間約20億ドル(約2230億円)の売り上げが見込めると話した。9月末には、治療薬の開発の最終段階となる第2、3段階の臨床試験を国内で始めており、軽症者の症状回復までの時間や無症状者の発症割合などを見た上で12月に結果を評価する。
現在海外の製薬会社6-7社と協議しており、受け取る一時金の額よりも、より早く製品を供給できる生産体制や供給の能力などをパートナー選びで重視しているという。
塩野義製薬のほか、海外では米メルクやファイザー、スイスのロッシュ(中外製薬が日本で独占開発・販売)がコロナ治療薬の開発競争に参戦している。最終の臨床試験で先行するメルクは、年内に1000万人分を生産する予定を発表しており、6月には治療薬170万人分を米政府が12億ドルで購入することで合意している。
現在はそれぞれ単独で治療薬の開発を進めているものの、ウイルスが治療薬に対して耐性を持ってしまう可能性があることを見据え、ウイルスに作用するメカニズムが異なる治療薬を開発している競合のメルクなどと連携することも「十二分にあり得る」と話した。
今後の動き
塩野義製薬、メルク、ファイザーのチャート
今後、コロナウイルスに対してワクチン注射の予防から治療薬に軸が変わっていくその一歩として経口治療薬が注目されている。
年末までのニュースに期待しつつ株価の動きも見ていきたい。
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