50才から始める米国株式投資初心者の資産
3/10(金)の株価
値 | 前日比(%) | |
日経平均 | 28,143.97円 | -1.67 |
ダウ平均 | 31,909.64ドル | -1.07 |
S&P500 | 3,861.59ドル | -1.45 |
ナスダック | 11,138.89ドル | -1.76 |
ラッセル2000 | 1,772.70ドル | -2.95 |
米10年国債 | 3.704 | -4.54 |
恐怖指数(VIX) | 24.80 | +2.19 |
10日の米国株式市場は、3指数共に続落。米雇用統計でタカ派な雰囲気は後退 SVBが破綻。
10日の米国株式市場は、3指数共に続落。
取引開始前に2月の米雇用統計が発表され、市場ではFRBへのタカ派な雰囲気が後退した。ただ、米株式市場は売りが先行。SVBファイナンシャル<SIVB>を巡る金融不安が市場を圧迫した。
米連邦預金保険公社(FDIC)とFRBの監視役が同銀のカリフォルニア州のオフィスを訪問し、多額の預金引き出しの影響を調査したが、SVBは破綻した。今後は米連邦預金保険公社(FDIC)が管理下に置き、受け皿を指名するとしている。なお、SVBの本日取引は終始中断した。
一方、米雇用統計だが、非農業部門雇用者数(NFP)は前回から大きく伸びが鈍化したものの、31.1万人増と予想(22.5万人増)を上回り堅調な雇用情勢を示した。タカ派なFRBを正当化する内容ではあるが、失業率が3.6%に悪化し、平均時給も前月比0.2%上昇に伸びが鈍化し、予想も下回った。
FRBのタカ派姿勢を裏付ける内容ではあったものの、短期金融市場では今月のFOMCでの0.50%ポイント利上げの確率が50%未満に低下するなど、今週のパウエルFRB議長の議会証言を受けた利上げ期待の高まりを後退させている。また、12月FOMCでの0.25%の利下げ期待も復活。
実際に今月22日のFOMCがどうなるのか市場では見方が分かれている。ただ、明日からFOMC委員は金融政策に関する発言を控えるブラックアウト期間に入り、手掛かりは少なくなる。最終的に決めてくれるのは来週14日の米消費者物価指数(CPI)なのかもしれない。
米雇用者数が予想上回る増加、賃金は伸び鈍化-FRB判断難しく
- 2月の非農業部門雇用者数は31.1万人増-市場予想22.5万人増
- 平均時給は前月比0.2%増-過去1年で最低の伸び
米国では2月の雇用者数が予想以上に増加した一方で、賃金の伸びは前月比ベースで鈍化した。米金融当局が利上げペースを加速させるかどうかを判断する上で強弱入り交じる内容となった。
非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は、2月に前月比31万1000人増加エコノミスト予想の中央値は22万5000人増前月は50万4000人増(速報値51万7000人増)に下方修正失業率は3.6%に上昇-前月3.4%市場予想は3.4%
雇用者数の増加が市場予想を上回ったのは、これで11カ月連続。1998年までさかのぼるブルームバーグのデータで最長の記録を更新した。
平均時給は前月比0.2%増、前年同月比では4.6%増加。前月比ベースでは過去1年で最低の伸びにとどまった。1月は0.3%増だった。ただ、米労働者の大半を占める生産部門・非管理職の賃金は前月比0.5%増と過去3カ月で最大の伸び。
ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、アナ・ウォン氏らは2月雇用統計について「週平均労働時間の減少や平均時給の伸び減速など、いくつか軟化の兆しは見られるものの、雇用者数が予想を大きく上回る増加となり、50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利上げへと突き進む道が開かれた」と指摘した。
雇用の増加は娯楽・ホスピタリティー、小売り、政府機関、医療などで目立った。一方、多くのテクノロジー分野を含む情報産業や運輸・倉庫では雇用が減少した。
労働参加率は62.5%に上昇。2020年3月以来の高水準となった。25-54歳の年齢層では83.1%に上昇した。
今回の統計は雇用市場がなおタイトであることを映し出している。ただ、労働需給の改善と一部セクターでの賃金の伸び減速が続けば、インフレ抑制を目指す米金融当局の取り組みを後押しすることになる。
失業率は若干上昇したものの、引き続き歴史的低水準にとどまっている。その背景には、これまで労働力の確保に苦労してきた雇用主が従業員の解雇に消極的なことがある。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は先の議会証言で利上げペースについて、14日に発表される2月消費者物価指数(CPI)を含む「経済データ全体」が正当化するのであれば、「加速させる用意があるだろう」と述べていた。
雇用統計がまちまちの内容となったことで、今月21、22両日の連邦公開市場委員会(FOMC)に向け、同CPIの重要性が一段と高まるとみられる。
コメント