4/13米国株式市場は反発。インフレ鈍化で利上げ終了近いとの見方。

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4/13(木)の株価

前日比(%)
日経平均28,156.97円+0.26
ダウ平均34,029.69ドル+1.14
S&P5004,146.22ドル+1.12
ナスダック12,166.27ドル+1.99
ラッセル20001,796.68ドル+1.30
米10年国債3.447+1.32
恐怖指数(VIX)17.80-1.29

13日の米国株式市場は、3指数共に反発。インフレ鈍化で利上げ終了近いとの見方。

13日の米国株式市場は、3指数共に反発。

3月の米生産者物価指数(PPI)の伸びが大幅に鈍化したことで、買いの動きが見られている。前日の米消費者物価指数(CPI)や先週の米雇用統計などを消化し、市場はFOMC委員のコメントを解析して、積極利上げの時代の終着点を見極めようとする中、米株式市場は方向感のない展開を続けている。

前日の米CPIを受けて市場では、FRBは年内に利下げを実施するとの見方を強めている。一方で5月FOMCは0.25%ポイントの利上げを実施するとの見方を有力視している状況。

市場からは、「株式市場は米CPIに明らかな悪いニュースがなかったことや、FRBが2月と比べてまだハト派的であることから、安心感を得ている」といったコメントも出ている。パウエルFRB議長は2月に、借入コストが市場やFOMC委員が予想するよりも高いピークに達する可能性があることを示唆していた。

前日公表された3月開催分のFOMC議事録によると、一連の銀行破綻が市場を動揺させた後、FOMC委員は今年の利上げ予想を縮小させ、信用収縮が経済をさらに減速させる可能性に警戒し続けることを強調。FOMC委員は、最近の銀行セクターの動向による潜在的な経済効果についての評価から、年後半から穏やかな景気後退が始まると予想していた。

米生産者物価指数、3月はパンデミック発生以降で最大の落ち込み

  • 総合指数は前月比0.5%低下、予想は横ばい-前年比2.7%上昇に鈍化
  • コア指数は前月比0.1%低下、予想0.2%上昇-前年比では3.4%上昇

3月の米生産者物価指数(PPI)は前月比ベースで、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まって以降最大の低下となった。ガソリン価格が下落し、インフレ圧力緩和に寄与した。

PPI総合は前月比0.5%低下ブルームバーグ調査のエコノミスト予想全てを下回る予想中央値は横ばい2月は横ばい(速報値0.1%低下)に上方修正前年同月比では2.7%上昇-過去2年余りで最も低い伸び市場予想3.0%上昇2月は4.9%上昇(速報値4.6%上昇)に上方修正

食品とエネルギー除くコアPPIは前月比0.1%低下。市場予想は0.2%上昇だった。前年同月比では3.4%上昇で予想と一致した。

総合PPIの前月比での落ち込みは、主として財価格の低下を反映。その80%はガソリン価格の下落に関連している。サービス価格は0.3%低下と、2020年4月以来の大きな下げ。主な要因は機械と自動車だった。

 月PPIが前年同月比ベースで大幅に鈍化した背景には、サプライチェーンの正常化や商品価格の下落がある。

ただ、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」の減産によって原油相場が上昇することで、PPIの伸び鈍化は向こう数カ月、限定される見込みだ。

振れの大きい食品とエネルギー、貿易サービスを除くPPIは前月比0.1%上昇と、2020年以降で最も低い伸び。市場予想は0.3%上昇だった。

利上げ判断への影響

今回の統計は、米金融当局がこの1年ほど続けた利上げを近い時期に停止するという論拠を高める可能性がある。連邦公開市場委員会(FOMC)は5月会合であと1回利上げすると市場では予想されている。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は今年に入ってPPIについて、政策決定の際に考慮する指標の一つだと述べた。

ヘルスケアなどPPIの幾つかのカテゴリーは、FRBが重視するインフレ指標である個人消費支出(PCE)価格指数の算出に用いられる。ヘルスケア分野では入院患者と外来患者向けの医療費などが上昇した。

ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、ジョナサン・チャーチ氏は「3月のPPIはデフレ的な領域に達したが、2月分が上方修正され、PCEのスーパーコア(住居費を除くサービス業)インフレ指標に使われるサブ指数は上昇した。これは、米金融当局がインフレとの闘いを緩められないことを意味する」と述べた。

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