3/23米国株式市場は反発。預金保護巡る財務長官の発言を好感。

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3/23(木)の株価

前日比(%)
日経平均27,419.61-0.17
ダウ平均32,105.25ドル+0.23
S&P5003,948.72ドル+0.30
ナスダック11,787.40ドル+1.01
ラッセル20001,720.29ドル-0.41
米10年国債3.395-1.51
恐怖指数(VIX)22.61+0.35

23日の米国株式市場は3指数共に反発。預金保護巡る財務長官の発言を好感。

23日の米国株式市場は、3指数共に続伸。

序盤は前日の大幅安からの買い戻しがIT・ハイテク株中心に入り、銀行株も序盤は反発して始まっていた。銀行株が上げを維持できず、全体の雰囲気を圧迫させていた。

銀行株については前日のイエレン米財務長官の証言で売りが強まったが、きょうは長官の議会証言の事前原稿が伝わり、「正当化されるなら預金保護で追加措置を準備」と前日の発言から変化が見られていた。市場も敏感に反応し、買戻しが強まる場面も見られたが、銀行株への売りがきつく、買戻しは続かなかった。

前日のFOMCでFRBは、政策金利を予想通りに0.25%ポイント引き上げ、4.75-5.00%とした。しかし、FOMCメンバーの金利見通し(ドット・プロット)では、今年末時点の予想中央値が5.125%(5.00-5.25%を示唆)となっていた。12月時点の予想と変わらずで、年内あと1回の利上げを示唆している。今回のFOMCを経て、市場では早期利上げ停止観測が強まっている。

また、パウエルFRB議長は年内の利下げを否定していたが、市場では依然として期待感が根強い。早ければ7月にも利下げに転じるとのシナリオを織り込む動きも出ている。パウエルFRB議長は前日の会見で年内利下げは否定していたが、今回の金融システムの混乱で地銀中心に融資にブレーキがかかり、それが実体経済を圧迫。インフレや雇用も夏以降は急速に後退して行くと、市場は見ているのかもしれない。

そのため景気の先行きへの警戒感は根強い。「ウォール街の問題だけが市場の重荷になっているわけではない。消費者がお金を借りるのが難しくなっているなど、メインストリートの問題も深刻化している。役員室のテーブルだけではなく、台所のテーブルもだ」といった声も聞かれた。

イエレン財務長官、正当化される場合は預金保護で追加措置の用意

イエレン米財務長官は23日に行われた下院の委員会での公聴会で、正当化される場合、当局には預金保護で追加措置を講じる用意があると述べた。前日の上院委員会での証言原稿と異なる新たな発言が加えられた。

米財務省が公表した証言原稿は前日のものとほぼ同内容で、最近の政府の措置は「米国民の預金の安全性を確実にするために講じられた」と繰り返し説明。ただ下院での証言ではその後に、「もちろん、正当化される場合は追加措置を講じる用意があるだろう」と述べた。

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