3/22米国株式市場は反落。FRB議長がインフレ抑制を再確約。

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3/22(水)の株価

前日比(%)
日経平均27,466.61+1.93
ダウ平均32,030.11ドル-1.63
S&P5003,936.97ドル-1.65
ナスダック11,669.96ドル-1.60
ラッセル20001,727.35ドル-2.83
米10年国債3.455-4.21
恐怖指数(VIX)22.26+0.88

22日の米国株式市場は3指数共に反落。FRB議長がインフレ抑制を再確約。

22日の米国株式市場は、3指数共に反落。

FOMCの結果が午後に発表され、政策金利は予想通りに0.25%ポイントの利上げを実施し、誘導目標を4.75-5.00%に引き上げた。

一方、注目のFOMC委委員の今年末の金利見通し(ドット・プロット)の中央値は5.125%に据え置かれている。一部からは、金融システムへの不安はあるものの、インフレとは区別し、ドット・プロットを上方修正させるとの見方もあっただけに慎重な雰囲気もあったようだ。

発表後に下落していたダウ平均は上昇に転じたが、今度はその後のパウエルFRB議長の会見に一喜一憂。議長は今回のFOMCで利上げ停止を検討したことを明らかにしたうえで、利上げに強いコンセンサスがあったと述べていた。その後に従来のタカ派姿勢も垣間見せ、「年内利下げは見込んでいない。想定より高い水準への利上げ必要なら、そうする」と述べていた。この発言で今度は売りが強ま。

その後も一旦前日付近まで戻すなど目まぐるしい展開が見られたものの、結局、引けにかけて売りが加速する。同時刻に行われていたイエレン米財務長官の議会証言で「預金保険の広範な引き上げは検討してない」と述べていたことに反応していた可能性もありそうだ。銀行株中心に下げを拡大させていた。

パウエル議長、インフレ沈静化の決意強調-FOMCは追加利上げ

  • 最新のドットプロットは利上げが完了していないことを示唆
  • 銀行混乱の経済的影響と政策対応、判断は時期尚早-パウエル議長

米連邦公開市場委員会(FOMC)は21、22日に開催した定例会合で、主要政策金利を0.25ポイント引き上げることを決定。利上げはこれで9会合連続となる。さらに追加利上げの可能性も示唆し、インフレ抑制への取り組みが最近顕在化した銀行危機を深刻化させることはないとの自信を明確に示した。

今回の利上げでフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジは4.75-5%となった。これは2007年9月以来の高水準。決定は全会一致だった。0.25ポイントの利上げは2会合連続。

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は声明発表後の記者会見で、「われわれは物価安定の回復にコミットしている。われわれがそうすると国民が信頼していることは、あらゆる証拠が示している」と発言。「われわれが言葉と行動でそうした信頼を維持することは重要だ」と付け加えた。

必要に応じて一段と金利を引き上げる用意があると、パウエル議長は述べた。

パウエル氏は声明に記された文言を繰り返す形で、米国の銀行システムは健全かつ強靱(きょうじん)だと強調。金融安定を維持するため、金融当局にはあらゆる手段を活用する用意があると説明した。

また最近の銀行混乱は「家計と企業に信用状況の引き締まりをもたらす可能性が高く、そうなれば経済にも影響が広がる」と指摘。ただその上で、「金融政策面でどう対応すべきかを判断するのは時期尚早だ」と述べた。

同時に発表されたFOMC参加者の経済・金利予測によれば、政策金利は2023年末時点で約5.1%と、昨年12月時点での予測中央値と変わらなかった。24年の予測中央値は4.3%(前回4.1%)に上昇した。

今回の利上げと金利予測は、政策当局者らが2%目標へのインフレ率低下に依然重点を置いていることを示唆しており、特に最近のデータに基づくと物価上昇の方が、銀行業界の混乱よりも成長への脅威が大きいとの考えが分かる。また経済と金融システムは十分に健全で、一連の銀行破綻を乗り越えられるとの自信もうかがえる。

その一方で、借り入れコストの上昇は銀行危機を悪化させるリスクをはらむ。シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻を引き起こし、他の金融機関にもリスクを生じさせたのは保有米国債の金利上昇だからだ。FOMCが金融ストレスの度合いを過小評価している場合、今回の利上げで圧力が強まり、経済をリセッション(景気後退)に傾ける恐れもある。

パウエル議長はSVB監督に不備があった可能性を巡り外部調査が行われる場合は、それを歓迎する意向を示した。バーFRB副議長(銀行監督担当)から提言があれば、銀行監督・規制の強化を支持する考えだと述べた。

「(SVB破綻後)最初の週末にわれわれが自問していたのは『なぜこのような事態が起きたのか』ということだった」と議長は述べた。

難しい判断

今回の政策決定は大半のエコノミストやトレーダーの予想通りだったが、FOMCとしては近年まれに見る難しい判断だった。FRBウォッチャーや投資家からは、複数の銀行破綻を踏まえ、波及リスクを抑えるために利上げを休止すべきとの声も上がっていた。

声明では「委員会はインフレ率を時間とともに2%に戻すべく十分に景気抑制的な金融政策スタンスを実現するために、いくらかの追加引き締めが適切となる可能性を見込む」と記された。

前回の声明からの文言変更についてパウエル議長は、「私としては『可能性』と『いくらかの』という文言に注目したい」と発言。FOMCとして年内の利下げは見込んでいないと強調した。

銀行混乱を踏まえて利上げ休止が検討されたことも明らかにし、最近のデータは「インフレ圧力が引き続き強い」ことを示していることから、利上げを支持するコンセンサスは強かったと説明した。

前回の声明までは「継続的な誘導目標レンジ引き上げが適切になると見込む」と記されていた。今回の文言変更からは、必要に応じて利上げを休止する柔軟性を追加したいとのFOMCの考えがうかがえる。

今回の声明ではまた、インフレが和らいだとの文言が削除され、「インフレは依然として高水準にある」と記された。

量的引き締め(QT)として知られるFRBのバランスシート縮小については、これまでと同ペースでの縮小を継続する方針が示された。

FOMC声明:最近の動向に潜在的影響力、追加引き締めの可能性も

米連邦公開市場委員会(FOMC)が22日に発表した声明は以下の通り。

最近の指標は支出と生産の緩慢な伸びを示している。雇用の伸びはここ数カ月に上向き、堅調なペースで推移している。失業率は低いままだ。インフレは依然として高水準にある。

米国の銀行システムは健全で強靱(きょうじん)だ。最近の動向は家計と企業の信用状況を引き締め、経済活動や雇用、インフレに影響を及ぼす公算が大きい。こうした影響の度合いは不確かだ。委員会は引き続き、インフレリスクに細心の注意を払っている。

委員会はより長期にわたって最大限の雇用と2%のインフレを達成することを目指す。これらの目標実現を支えるため、委員会はフェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジを4.75-5%に引き上げることを決めた。委員会は入手する情報を注意深く見極め、その金融政策への含意を判断する。委員会はインフレ率を時間とともに2%に戻すべく十分に景気抑制的な金融政策スタンスを実現するために、いくらかの追加引き締めが適切となる可能性を見込む。誘導目標レンジを今後どの程度引き上げるかを決定する上で、委員会は金融政策の累積的な引き締めや、金融政策が経済活動とインフレに与える影響の遅効性、経済や金融の情勢を考慮する。

さらに委員会は以前公表した計画に記載したように、財務省証券とエージェンシー債、GSE保証付き住宅ローン担保証券(MBS)保有の削減を継続する。委員会はインフレ率を目標の2%に戻すことに強くコミットしている。

金融政策の適切なスタンスを見極める上で、委員会は今後の情報が経済見通しに与える意義を引き続き監視する。委員会の目標達成を妨げる可能性のあるリスクが出現した場合、委員会は必要に応じて金融政策スタンスを調整する用意がある。委員会は労働市場の状況、インフレ圧力やインフレ期待を示す各指標のほか、金融・国際情勢などを幅広く考慮して判断する。

今回の金融政策措置に対し、パウエル議長とウィリアムズ副議長、バー連邦準備制度理事会(FRB)副議長、ボウマン理事、クック理事、グールズビー総裁、ハーカー総裁、ジェファーソン理事、カシュカリ総裁、ローガン総裁、ウォラー理事が賛成した。

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