12/29米国株式市場は反発。10年債利回り低下、失業保険申請の増加受け。

経済ニュース相場分析

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12/29(木)の株価

前日比(%)
日経平均26,093.67円-0.94
ダウ平均33,220.80ドル+1.05
S&P5003,849.28ドル+1.75
ナスダック10,478.09ドル+2.59
ラッセル20001,766.24ドル+2.57
米10年国債3.828-1.47
恐怖指数(VIX)21.44-0.70

29日の米国株式市場は、3指数共に反発。10年債利回り低下、失業保険申請の増加受け。

29日の米国株式市場は、3指数共に反発。

この日の米新規失業保険申請件数が前回から増加したことを材料に、本日はIT・ハイテク株を含め、買い戻しが強まっている。本日はS&P500採用銘柄の95%が上昇しており、全面高の状況。

ただ、米株式市場に対してネガティブな見方は依然として多く、きょうの上げはミニ・サンタクロース・ラリーだとの声も聞かれる。リバウンドの期限は過ぎており、最近の弱さの多くはサンタクロース・ラリーが実現しなかった後、さらに損失の税金対策を行ったことで説明できるとの指摘も出ている。

米株式市場は「米経済のソフトランディングが可能かどうか、深刻なリセッション(景気後退)に傾くとすれば、FRBがどの程度の覚悟でタカ派姿勢を維持するのか」といった不確定要素が多く、来年に向けてさらにボラティリティが高まるリスクがあるという。

今年の主要株価指数は2008年以来最悪の年に向かっている。ダウ平均は8.8%下落し、S&P500は19.7%下落。そして、ナスダックは米国債利回りの上昇を機に成長株を手放す動きが強まり33.6%下落した。

S&P500企業は3四半期に渡って減益となり、最近ではディフェンシブ銘柄への傾倒が続いていることからも、投資家は来年の早い時期に景気後退が実現すると見ている証拠だという。ただ、不況の深刻さはまだ未知数だが、マイルドな景気後退が予想されるという。

新規失業保険申請、前週比で若干増加-なお歴史的低水準付近

  • 新規失業保険申請は前週から9000件増加し、22万5000件
  • 継続受給者数は171万人に増加-2月以来の高水準

先週の米新規失業保険申請件数は前週から増加したが、なお歴史的低水準付近にとどまった。需要鈍化を目指した米金融当局の積極的な政策をよそに、労働市場が底堅さを維持していることが浮き彫りとなった。

新規失業保険申請件数(12月24日終了週)は9000件増の22万5000件エコノミスト予想の中央値と一致前週は21万6000件失業保険の継続受給者数(12月17日終了週)は171万人に増加2月以来の高水準市場予想は169万人

クリスマスなど主要な祝日の前後は季節調整が特に困難になる。より変動の少ない失業保険申請の4週移動平均は、ほぼ変わらずの22万1000件。

米金融当局は今年、インフレ鈍化を目指し積極的な利上げを続けてきた。借り入れコストの上昇は住宅市場など経済の一部分野に影響を与えているが、労働市場は1年を通じ総じて堅調さを維持している。

これは労働市場における需給の不均衡が根強く続いていることも背景にある。金融やテクノロジーといったホワイトカラーの業界ではこのところレイオフが広がっているが、娯楽・ホスピタリティーなどではなお空きポジションを埋めるのに苦慮している。

季節調整前の失業保険申請件数は27万1590件に増加。ミズーリ州とケンタッキー州で増加が目立った。

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