10/19米国株式市場は反落。金利上昇で企業決算を懸念

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10/19(水)の株価

前日比(%)
日経平均27,275.38円+0.37
ダウ平均30,423.81ドル-0.33
S&P5003,695.16ドル-0.67
ナスダック10,680.51ドル-0.85
ラッセル20001,725.75ドル-1.72
米10年国債4.134+3.17
恐怖指数(VIX)30.76+0.26

19日の米国株式市場は3指数共に反落する。金利上昇で企業決算を懸念

19日の米国株式市場は、3指数共に続落する。

市場は決算と米国債利回り上昇との間で錯綜しているようだ。

取引開始前までに発表された決算への市場の反応は良好な一方、インフレとFRBのタカ派姿勢への警戒感で米国債利回りの上昇は続いている。米国債利回り上昇に敏感なIT・ハイテク株は軟調な動きが見られた一方、エネルギー関連や産業株はしっかり。

決算の中でもネットフリックス<NFLX>のポジティブな反応が目立った。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。有料会員数の伸びが予想以上に伸び、特に北米は予想外に増加した。今期中はさらに450万人の増加を見込んでいるようだ。同社の成長は数年前のような勢いはないが、今年前半の会員喪失は解消し、再び成長軌道に戻っていることが示されている。

また、ユナイテッド航空<UAL>も決算に好反応。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。旅客収入が好調。アナリストも好調な需要動向とコスト改善を理由に前向きに評価している。

市場からは、「今回の決算シーズンは、現在の売られ過ぎの状況と期待値低下を考慮すると、投資家心理をいくらか支援するかもしれない。しかし、利回りが低下し始めるまでは、この上昇に過度の期待をしない方が良い」との指摘も出ている。

住宅関連株が揃って下落。取引開始前に9月の米住宅着工件数が発表され、予想以上の減少となった。着工件数のうち一戸建ては2020年5月以来の低水準。約20年ぶりの高水準にある住宅ローン金利が需要を減退させ、住宅着工に影響を及ぼしている状況を改めて示した。

円が149円台後半に下落、150円接近で円買い介入への警戒感続く

19日の外国為替市場で円相場は一時、1ドル=149円台後半まで下落。円は32年ぶりの安値を連日で更新しており、市場では日本当局による円買い介入の可能性が引き続き警戒されている。

ニューヨーク時間午前8時23分現在、1ドル=149円68銭。一時は149円72銭と、心理的な節目の水準である150円に近づいている。

ウニクレディトのアナリストはリポートで「投資家は149円を超えるドル・円の水準にさえ慣れつつあるようだ。10月28日の次回の日銀会合までに当局が再び介入しなければ、それまでに150円を試し、恐らくそれも超える可能性があるということだ」と指摘した。

米住宅着工件数、予想以上に減少-高い住宅ローン金利が需要圧迫

  • 9月の着工件数は前月比8.1%減の143.9万戸、予想146.1万戸
  • 一戸建ては着工件数、建設許可件数ともに約2年ぶり低水準

9月の米住宅着工件数は市場予想以上に減少した。着工件数の先行指標となる住宅建設許可件数も一戸建て住宅が前月に比べて減少。約20年ぶりの高水準にある住宅ローン金利が需要を減退させ、住宅着工に影響を及ぼしている状況があらためて示された。

米住宅着工件数は前月比8.1%減の年率換算143万9000戸エコノミスト予想の中央値は146万1000戸前月は156万6000戸(速報値157万5000戸)に下方修正住宅建設許可件数は1.4%増の156万4000戸市場予想153万戸

着工件数のうち、一戸建ては年換算89万2000戸に減少。2020年5月以来の低水準となった。集合住宅の着工件数も減少した。

建設許可件数の増加は集合住宅の伸びを反映したもので、一戸建ては前月比3.1%減の87万2000戸と、この2年余りの最低水準に落ち込んだ。

根強いインフレの抑制に向けて米金融当局が積極的な利上げを続ける中、住宅市場はその影響を大きく被っている。

アマースト・ピアポント・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は「住宅市場の底が近づきつつあるとは、とても思えない」とし、「さらなる痛みはこれからやってくる。その可能性が最も高い」とリポートに記した。

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