10/14米国株式市場は反落。ミシガン大指数きっかけにリスク回避広がる。

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10/14(金)の株価

前日比(%)
日経平均27,090.76円+3.25
ダウ平均29,634.83ドル-1.34
S&P5003,583.07ドル-2.37
ナスダック10,321.39ドル-3.08
ラッセル20001,682.40ドル-2.66
米10年国債4.025+2.03
恐怖指数(VIX)32.02+0.08

14日の米国株式市場は反落。ミシガン大指数きっかけにリスク回避広がる。

14日の米国株式市場は、3指数共に反落する。

取引開始直後は前日の流れを引き継いで買い先行で始まった。この日発表の10月調査分のミシガン大消費者信頼感指数をきっかけに、急速にリスク回避の雰囲気が広がり、3指数共に下げとなった。

ミシガン大消費者信頼感指数は予想を上回ったほか、1年および5-10年先のインフレ期待も予想以上に上昇し、ネガティブな雰囲気が広がった。

序盤の買いについては、取引開始前に発表になった米大手銀の決算にポジティブな反応が見られたことや、取引開始前に発表された9月の米小売売上高がインフレ鈍化を期待させる内容だったことが買戻しを後押しした面もあったようだ。13のカテゴリーのうち、自動車ディーラー店や家具アウトレット、スポーツ用品店、家電など7カテゴリーで小売売上高が減少していた。ガソリンスタンドも1.4%減少。

米1年先のインフレ期待、7カ月ぶりに上昇-消費者マインド指数

  • 1年先のインフレ期待は5.1%に上昇-前月4.7%
  • 10月のミシガン大消費者マインド指数(速報)は半年ぶり高水準

10月の米ミシガン大学消費者マインド指数の速報値では、1年先のインフレ期待が7カ月ぶりに上昇したほか、5-10年先のインフレ期待も小幅ながら上昇した。インフレ期待の抑制を目指す米金融当局にとって憂慮すべき展開となる可能性がある。

1年先のインフレ期待は5.1%に上昇(前月4.7%)-上昇は3月以来5-10年先のインフレ期待は2.9%(前月2.7%)ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は59.8に上昇-半年ぶり高水準エコノミスト予想の中央値は58.8

今夏にガソリンの店頭価格が落ち着きを見せたことも背景に、ここ数カ月は消費者のセンチメントが改善し、インフレ期待も低下していた。だが物価は再び上昇傾向となっている。

ミシガン大消費者調査ディレクターのジョアン・シュー氏は発表文で「世界的に物価と経済、金融市場の将来的な軌道を巡る不確実性が続いていることから、消費者には険しい道が待っていると示唆される」と指摘した。

ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、アナ・ウォン氏は「家計のインフレ期待がエネルギー価格に極めて敏感なことを踏まえると、今後ガソリン価格が上昇する中で長期インフレ期待の指数は悪化する公算が大きい」と分析。「指数の悪化が続けば、米金融当局は12月に利上げペースを落とせなくなる可能性がある」と述べた。

自動車や家電製品といった耐久財の購入環境に関する消費者意識を示す指数は、約1年ぶり高水準。これについてシュー氏は、供給面での制約が緩和したことが背景にあると説明した。

現況指数は65.3に上昇し、半年ぶり高水準。一方で期待指数は56.2に低下。期待指数が低下するのは7月以来。

【NY外為】円が148円台後半に下落、32年ぶり円安水準を更新

14日のニューヨーク外国為替市場では円安・ドル高が進行。円は一時1ドル=148円73銭に下落し、32年ぶりの安値を更新した。円は政府・日本銀行が9月に介入に踏み切った時の水準である145円90銭を大きく下回って推移している。

ドルは主要10通貨の全てに対して上昇。この日発表された10月の米ミシガン大学消費者マインド指数の速報値で、1年先のインフレ期待が7カ月ぶりに上昇したことがドルの支援材料となった。

バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストは、先週の雇用統計や今週のインフレ統計に言及し、「ドルにとってポジティブな市場環境が続いている」とリポートで指摘した。

鈴木俊一財務相は13日(米東部時間)、足元の円安進行に関連し「投機による過度な変動は容認できない」とした上で「過度な変動には適切な対応を取りたい」と語っていた。

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