9/23米国株式市場は続落。

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9/23(金)の株価

前日比(%)
日経平均休場
ダウ平均29,590.41ドル-1.62
S&P5003,693.23ドル-1.72
ナスダック10,867.93ドル-1.80
ラッセル20001,679.58ドル2.48
米10年国債3.687-2.25
恐怖指数(VIX)29.92+2.57

23日の米国株式市場は3指数共に続落。

23日の米国株式市場は、3指数共に続落。

年初来安値を更新。6月から8月のFRBの政策軟化への期待や好調な企業決算に支えられた上昇を帳消しにした。

FRBのインフレ対策への決意が米経済をリセッション(景気後退)に陥らせるという懸念がさらに強まっている。今週のパウエルFRB議長の発言が予想以上にタカ派的だったことで、市場では、株式市場がこれまで経済縮小のリスクを過小評価してきたとの警戒が広まっている。

米大手銀の集計によると、9月21日までの1週間に米国株ファンドから40億ドルの資金が流出したという。投資家は世界金融危機以来最も悲観的で、他の主要資産クラスのほとんどを敬遠し、現金に逃避していると分析している。

また、別の米大手銀がS&P500の年末の目標を従来の4300から3600に引き下げた。今週のFOMCと利上げを受け、ハードランディングの可能性がこれまで以上に高まったとし、年末にかけて株価の重石となるとしている。インフレ、経済成長、金利、企業収益、バリュエーションの先行経路はすべて通常よりも流動的で、潜在的な結果の分布も広いと指摘。また、不況に陥るとのシナリオであれば、S&P500はさらに下落の可能性もあるという。

ほぼ全面安の中、エネルギー株の下げがきつい。景気後退への懸念から原油相場の下げが加速し、WTIが80ドルを割り込んだ。世界的な利上げの動きを受け、原油需要の見通しが暗くなっているようだ。80ドル割れは1月初旬以来。

そのほか、IT・ハイテク、銀行、産業なども下落し、全面安の展開。医薬品や生活必需品などディフェンシブも下落した。

パウエルFRB議長、米経済は「ニューノーマル」に突入の可能性

  • 極めて異例な一連の混乱にわれわれは対応し続けている-パウエル氏
  • 低所得の家庭に特に重い負担、高インフレで-ブレイナード副議長

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は米経済について、新型コロナウイルス禍による混乱を受けて「ニューノーマル(新常態)」に入りつつある可能性があるとの見解を示した。

パウエル議長は23日、首都ワシントンでの米金融当局イベント「Fedリッスンズ」に登壇。冒頭あいさつの中で「われわれは極めて異例な一連の混乱に対応し続けている」と語った。金利の見通しや、より詳細な経済展望には言及しなかった。イベントには7人の理事全員が出席した。

ブレイナード副議長は、物価上昇圧力の高まりが最も脆弱(ぜいじゃく)な層に特に大きな打撃を与えていると指摘。

「所得が最も低い労働者らは、受け取る賃金の伸びも大きくなっているが、総じて見れば賃金上昇ペースがインフレ高進のペースに追いついていない。インフレは非常に高い水準にある」と言明。「誰もが高インフレの影響を受けているが、低所得の家庭や所得が一定の人々に特に重い負担がかかっているのは明らかだ」と述べた。

イベントの最後にパウエル議長は、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)後の経済に関する経験を共有することができたとしてパネリストに謝意を表明。「ここ金融当局ではデータについて多くの時間を費やすことができる。だが個人的には、事情を理解するために実際に何が起こっているのかについて話を聞く必要があると思う」と指摘し、「われわれは本日、みなさんから多くを学んだ」と語った。

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