9/16米国株式市場は続落。週間では6月以来の大幅安

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9/16(金)の株価

前日比(%)
日経平均27,567.65円-1.11
ダウ平均30,822.42ドル-0.45
S&P5003,873.33ドル-0.72
ナスダック11,448.40ドル-0.90
ラッセル20001,798.18ドル-1.48
米10年国債3.451+0.01
恐怖指数(VIX)26.30+0.03

16日の米国株式市場は3指数共に続落。週間では6月以来の大幅安

16日の米国株式市場は3指数共に続落。

S&P500種株価指数は週間ベースでは6月中旬以来の大幅安となった。物流大手フェデックスが前日、景況悪化を理由に通期利益見通しを撤回。米金融当局による大幅利上げを巡る懸念を一段と強める格好となった。

輸送以外でもハイテクと金融の売りが目立つ中、ハイテク中心のナスダックは下げている。

GAFA関連ではアマゾンが軟調。テスラ、アルファベットなども売りが目立つ。ネットフリックスはプラス圏。

FF金利は年末4%、ピーク来年4.2%前後に引き上げか-最新予測分布

  • 来週FOMCでの75bp利上げがエコノミストのコンセンサス予想
  • FF金利誘導目標は23年中はターミナルレートの水準にとどまる公算

 来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表される最新のドット・プロット(予測分布図)では、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標の上限が12月までに4%に達し、2023年を通じて高止まりするというタカ派色のより強いスタンスが示されそうだ。

ブルームバーグのエコノミスト調査では、20、21日のFOMCでFF金利誘導目標が3会合連続で0.75ポイント引き上げられ、3-3.25%になるとの見通しが大勢を占めた。FOMC参加者による最新ドット・プロットは、誘導目標の上限が年末までに4%に到達後、来年さらに少し上げ、24年の一連の利下げで3.6%に戻る軌道を示唆すると見込まれる。

8月の米消費者物価指数(CPI)と変動の激しい食品とエネルギーを除くコア指数の上昇率がいずれも予想を上回り、インフレとの闘いが厳しさを増す状況を反映し、ドット・プロットは6月から大幅に上方修正されることになりそうだ。

ブルームバーグ・エコノミクスのチーフ米国エコノミスト、アナ・ウォン氏はFOMC参加者の最新経済・金利見通し(SEP)について、「ドット・プロットは23年のより高いターミナルレート(利上げの最終到達点)を描くことになろう。6月時点の3.8%に対し、4.2%前後になると考える。24年には3.8-4%前後に低下するが、3.4%としていた6月の想定ほど急ピッチに下げそうにない」と指摘した。

来週のFOMCでの75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げ決定を完全に織り込む投資家は、FF金利誘導目標が年末までに4.23%前後に到達すると予想している。

これに対し、エコノミストらは12月に4%でピークに達し、24年に下げに転じると予測しており、それはFOMCの最新SEPで見込まれる軌道とおおむね一致する。ブルームバーグの調査はエコノミスト45人を対象に9-14日に実施された。

米長期インフレ期待が低下、約1年ぶり低水準-ミシガン大指数

  • インフレ期待は比較的不安定な推移を続ける公算大-調査責任者
  • 9月会合は75bp利上げになる可能性-ブルームバーグエコノミクス

9月の米ミシガン大学消費者マインド指数では、長期のインフレ期待がここ1年余りで最も低い水準となった。インフレ期待の安定を目指す米金融当局にとって前向きな兆候が示された。

ミシガン大消費者マインド指数(速報値)は59.5に上昇-4月以来の高水準前月の確定値は58.2予想中央値は60.05-10年先のインフレ期待は2.8%-2021年7月以来の低水準1年先のインフレ期待は4.6%に低下-21年9月以来の低さ

消費者の間で供給不足についての言及が減り、ガソリン価格が低下している一方で、他の指標はインフレが加速し、食費や住居費など広範にわたることをなおも示している。今週発表された8月の米消費者物価指数(CPI)は予想を上回る伸びを示した。

ミシガン大消費者調査ディレクターのジョアン・シュー氏は発表文で、「相反する物価関連情報が消費者の不安をあおり続ける中、インフレ期待は今後数カ月、比較的不安定な推移を続ける公算が大きい」と指摘した。

インフレ期待は低下したが、家計見通しへの楽観はさほど高まらなかった。物価の高さが生活水準を損ねているとの回答は全体の約42%に及んだ。7月につけたピークは49%。

ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、イライザ・ウィンガー氏は9月速報値について、「物価見通しがしっかり抑えられていることを示す」とした上で、「コアインフレ率の高止まりを踏まえると、インフレ再上昇のリスクはなおもあり、金融当局にとってはわずかな安心材料にすぎない」と指摘。「今回の統計では9月連邦公開市場委員会(FOMC)で決まる利上げ幅が100ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)ではなく、75bpになることが示唆された」と分析した。

自動車や家電といった耐久財の購入環境に関する指数は、過去最低近くにとどまった。

ガソリン価格の低下は消費者への明るい材料の一つとなっている。9月の現況指数は小幅上昇し58.9と、5月以来の高水準。期待指数は59.9と、4月以来の水準を回復した。

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